水準測量における補正計算の概念について、空欄ア・イ・ウを補充する語句補充問題です。
次のa〜cの文は、水準測量における補正計算について述べたものである。[ア]〜[ウ]に入る語句の組合せとして最も適当なものはどれか。次の1〜5の中から選べ。
a.標高とは、[ア]からの高さのことをいう。
b.地球の自転による[イ]の影響で、高緯度ほど重力が大きくなる。
c.緯度の異なる2点間で標高を求めるために、[ウ]を行う。
| ア | イ | ウ | |
|---|---|---|---|
| 1 | 地球楕円体 | 遠心力 | 正規正標高補正(楕円補正) |
| 2 | 地球楕円体 | 遠心力 | 標尺補正 |
| 3 | 地球楕円体 | 復元力 | 正規正標高補正(楕円補正) |
| 4 | ジオイド | 遠心力 | 正規正標高補正(楕円補正) |
| 5 | ジオイド | 復元力 | 標尺補正 |
出典:国土地理院ウェブサイト「測量士・測量士補試験の試験問題及び解答例」(令和7年測量士補試験問題集 No.10)
| 空欄 | 正解 | 問題文の記述 | 解説 |
|---|---|---|---|
| ア | ジオイド | 標高とは[ア]からの高さのことをいう | 標高はジオイド面(平均海面)からの高さ。「地球楕円体」からの高さは楕円体高であり、標高ではない |
| イ | 遠心力 | 地球の自転による[イ]の影響で、高緯度ほど重力が大きくなる | 赤道付近では遠心力が大きく重力を弱める。高緯度(極付近)では遠心力が小さいため重力が大きい |
| ウ | 正規正標高補正(楕円補正) | 緯度の異なる2点間で標高を求めるために[ウ]を行う | 重力差のある路線では、観測高低差が0でも標高差が生じる。この補正が正規正標高補正(楕円補正) |
地球の自転による遠心力の影響で、静水面(ジオイド面)は緯度によって間隔が異なります。低緯度から高緯度に向かうほど静水面の間隔は狭くなります。
そのため、緯度の異なる2点間で水準測量を行って観測高低差が0だったとしても、実際の標高は同じではありません。この差を補正するのが正規正標高補正(楕円補正)です。
「標高はジオイドからの高さ」「楕円体高は楕円体からの高さ」を混同しないことが重要です。No.4でも同様の区別が問われています。
「遠心力が大→重力が小→低緯度」「遠心力が小→重力が大→高緯度」という関係を整理しましょう。
混同しやすい用語
補正計算
観測値に含まれる誤差要因(尺定数・温度など)を数値で補正する計算。
閉合差の配分
許容範囲内の閉合差を各測点・路線に分散させる処理。補正計算とは異なる概念。
参考法令・規格
※ この記事の確認日:2026年5月
正解:4(ア=ジオイド、イ=遠心力、ウ=正規正標高補正(楕円補正))