温度変化による標尺の伸縮を考慮し、標尺補正計算を行った後の水準点A・B間の観測高低差を求める計算問題です。
公共測量により水準点A、B間で1級水準測量を実施し、表12に示す結果を得た。温度変化による標尺の伸縮の影響を考慮し、使用する標尺に対応する標尺補正計算を行った後の水準点A、B間の観測高低差は幾らか。最も近いものを次の1〜5の中から選べ。
ただし、観測に使用した標尺の標尺改正数は、20℃において+10μm/m、膨張係数は+1.5×10−6/℃とする。
なお、関数の値が必要な場合は、巻末の関数表を使用すること。
| 表12 | |||
|---|---|---|---|
| 路線方向 | 観測距離 | 観測高低差 | 気温 |
| A → B | 2.0 km | −50.0000 m | 28 ℃ |
出典:国土地理院ウェブサイト「測量士・測量士補試験の試験問題及び解答例」(令和6年測量士補試験問題集 No.12)
問題:標尺改正数が正(+)のとき、補正後の観測高低差の絶対値はどうなるか。
答え:大きくなる(標尺が実際より長いため、読定値より実距離が大きい)。
混同しやすい用語
尺定数補正
標尺の製造誤差(名目上の長さと実際の長さのずれ)を補正する処理。
温度補正
観測時の気温による標尺の熱膨張・収縮を補正する処理。
参考法令・規格
※ この記事の確認日:2026年5月
正解:2(−50.0011m)
標尺改正数:+10mm/m(=+10×10⁻⁶/m)at 20℃、膨張係数:+1.5×10⁻⁶/℃、気温28℃
補正係数 = 10×10⁻⁶ + 1.5×10⁻⁶ × (28−20) = 10×10⁻⁶ + 12×10⁻⁶ = 22×10⁻⁶
補正量 = 22×10⁻⁶ × 50.0000m = 0.0011m
補正後高低差 = −50.0000 − 0.0011 = −50.0011m