初心者が学ぶ測量士補

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正弦定理と余弦定理、どっちを使うかで迷う人へ|測量の角度・辺の使い分け

ソクタ

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三角形の問題で「正弦定理と余弦定理、どっちを使うの?」で手が止まりませんか?見分け方はシンプルで、「与えられた情報の形」で決まります。測量での使い方とあわせて整理します。

この記事の要点

三角形の辺・角を求める道具が正弦定理と余弦定理です。使い分けは「向かい合う角と辺の組があれば正弦定理」「2辺とその間の角/3辺なら余弦定理」。測量では、辺長や偏心補正に正弦定理、3辺から角・面積に余弦定理を使います。直角三角形なら三平方の定理でOKです。

正弦定理・余弦定理は、測量の三角形計算の土台です。公式は2つだけですが、「どっちを使うか」で迷うと手が止まります。

ここでは見分け方と、測量での具体的な使い方を過去問の数値で整理します。

三角形では、辺の長さ a・b・c と、その向かいの角 A・B・C が決まった関係を持ちます。この関係を使って「分かっている情報から、分からない辺や角を求める」道具が正弦定理と余弦定理です。

測量計算の基礎の記事一覧

一言でいうと、「三角形の一部(辺と角)が分かっているとき、残りを計算で出す2つの公式」です。どちらを使うかは、与えられた情報が"向かい合っているか""挟んでいるか"で決まります。

2つの公式

正弦定理:辺と、その向かいの角のsinの比は一定。

a ÷ sinA = b ÷ sinB = c ÷ sinC

余弦定理:1つの辺を、残り2辺とその間の角で表す。

c² = a² + b² − 2ab・cosC

余弦定理を角について解くと cosC =(a² + b² − c²)÷ 2ab となり、3辺から角を求められます。

使い分けの早見表

与えられた情報 使う定理 求まるもの
1辺+その向かいの角+もう1つの角 正弦定理 他の辺の長さ
2辺+その間の角 余弦定理 残りの辺の長さ
3辺すべて 余弦定理 各角の大きさ
直角を挟む2辺(直角三角形) 三平方の定理 斜辺の長さ

「向かい合う角と辺の組」が見えたら正弦定理、「2辺+間の角」か「3辺」なら余弦定理。この2パターンで覚えれば迷いません。

正弦定理の計算例(令和6年 No.3)

△ABCで AC=8.0m、∠BCA=70°、∠ABC=30° のとき、辺BCを求めます。

ステップ1:残りの角を出す

∠BAC = 180° − 70° − 30° = 80°

ステップ2:向かい合う組で正弦定理

辺BCの向かいは∠BAC(80°)、辺ACの向かいは∠ABC(30°)。向かい合う組が2つそろうので正弦定理が使えます。

BC = AC × sin∠BAC ÷ sin∠ABC = 8.0 × sin80° ÷ sin30°

= 8.0 × 0.98481 ÷ 0.5 = 15.8 m

この問題の詳しい解説(令和6年 No.3)へ

余弦定理の計算例(令和8年 No.3)

△ABCで AB=11m、BC=14m、CA=9m(3辺)のとき、∠ABCと面積を求めます。

ステップ1:3辺から角(余弦定理)

cos∠ABC =(AB² + BC² − CA²)÷(2×AB×BC)

=(11² + 14² − 9²)÷(2×11×14)=(121 + 196 − 81)÷ 308 = 236 ÷ 308 ≒ 0.766

関数表より cos40°≒0.766 なので ∠ABC ≒ 40°

ステップ2:面積(½×2辺×sin夾角)

面積 = ½ × AB × BC × sin∠ABC = ½ × 11 × 14 × sin40°

= 77 × 0.64279 ≒ 49.5 ㎡

この問題の詳しい解説(令和8年 No.3)へ

つまずきポイント

まず図を描いて、辺と角の「向かい合わせ」を確認。向かい合う組がそろえば正弦定理、挟む形・3辺なら余弦定理です。

面積は「½ × 2辺 × その間の角のsin」(S=½ab・sinC)。角を求めたら面積もこの式で出せます。

直角三角形なら三平方で十分。余弦定理でcos90°=0を入れると三平方の定理と一致します(無理に余弦定理を使わなくてよい)。

混同しやすい用語

正弦定理と余弦定理

正弦定理は「向かい合う辺と角の組」で辺・角を求める。余弦定理は「2辺と間の角」や「3辺」で辺・角を求める。与えられた情報の形で選びます。

余弦定理と三平方の定理

三平方の定理は直角三角形専用、余弦定理は任意の三角形。直角三角形は余弦定理のcos90°=0の特別な場合です。

辺を求める/角を求める/面積を求める

辺=正弦or余弦、角=余弦(3辺)、面積=½ab・sinC。「何を求めるか」で式が変わります。

試験での問われ方|ソクタの一言

三角形の計算は、公式より「どっちを使うか」の判断で差がつきます。本番では、問題の図に分かっている辺・角を書き込み、「向かい合う組があるか?」を最初に確認するクセをつけると、正弦・余弦の選択を迷いません。

測量士補で覚える定理は実質、三平方の定理と正弦定理+(3辺なら)余弦定理。面積の½ab・sinCもセットで押さえましょう。

正弦定理・余弦定理が出た過去問(年度別に解く)

この記事の使い分けがそのまま使えます。

偏心観測の補正計算も正弦定理がベースです。偏心観測の計算(公式と符号の見分け方)

一問一答

問題:三角形の3辺の長さがすべて分かっているとき、ある角の大きさを求めるのに使うのは正弦定理である。

〇か×か。

答え:×

3辺から角を求めるのは余弦定理です(cosC=(a²+b²−c²)/2ab)。正弦定理は向かい合う角と辺の組が必要です。

問題:△ABCで AC=8.0m、∠BCA=70°、∠ABC=30°のとき、辺BCは何mか。

答え:∠BAC=80°。BC=8.0×sin80°÷sin30°≒15.8m(正弦定理)。

問題:2辺とその間の角が分かっている三角形の面積は、½×2辺×(間の角のsin)で求められる。

〇か×か。

答え:

面積 S=½ab・sinC。間の角のsinを使うのがポイントです。

まとめ

今回は正弦定理と余弦定理の使い分けについて説明しました。

「向かい合う角と辺の組→正弦定理」「2辺と間の角・3辺→余弦定理」「直角三角形→三平方」。この3択を、図を描いて判断するのがコツです。

面積は½ab・sinC。辺・角・面積の「何を求めるか」で式を選べば、三角形の計算で迷いません。

直角三角形・座標差の距離計算はこちらもどうぞ。

測量計算で使う三平方の定理とは?

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参考法令・規格

  • 測量法(昭和24年法律第188号)
  • 公共測量作業規程の準則(国土交通省)
  • 測量士補 過去問(国土地理院)令和6年 No.3・令和8年 No.3 ほか
初心者が学ぶ測量士補 編集部

この記事を書いた人

初心者が学ぶ測量士補 編集部

測量士補試験の用語・計算・法規を、国土地理院の公式情報と作業規程の準則に照らして整理しています。

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