初心者が学ぶ測量士補

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測量士補のセミ・ダイナミック補正、元期と今期で混乱する人へ|地殻変動を直す流れ

ソクタ

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「元期」「今期」が出てきた瞬間に、どっちが基準でどっちに直すのか分からなくなりませんか?カギは「成果は元期、観測は今期」。この一言を軸に、地殻変動を直す流れを整理します。

この記事の要点

セミ・ダイナミック補正とは、プレート運動による定常的な地殻変動(ひずみ)の影響を補正する方法です。測量成果の基準時点が元期(測地成果2000=1997年1月1日)、測量を実施した時点が今期。両者のずれを地殻変動補正パラメータで補正します。電子基準点のみを既知点とする測量で使い、パラメータは毎年更新されます。

セミ・ダイナミック補正は、基準点・GNSS分野で各年のNo.9級としてほぼ毎年出ます。計算問題にもなりますが、まず「何のための補正か」と「元期・今期の向き」を押さえると一気に解けます。

セミ・ダイナミック補正とは、日本列島がプレート境界に位置するために少しずつ蓄積する定常的な地殻変動(ひずみ)の影響を補正する方法です。地面そのものが年々わずかに動くため、昔決めた基準点の座標と、今測った座標がずれてしまうのを補います。

補正量は経過時間が長いほど、また点間距離が長いほど大きくなります。電子基準点のみを既知点とする基準点測量に使うと、長期的に安定した位置を保てます。

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一言でいうと、「地面がジワジワ動くので、昔の基準(元期)と今の観測(今期)のズレを、地図状の補正データで直す」という話です。

元期と今期

用語 意味
元期(げんき) 測量成果の基準時点。測地成果2000の元期=1997年1月1日。成果(座標)はこの時点の値
今期(こんき) 測量を実施した時点。実際に観測して得られる座標はこの時点の値

覚え方は「成果は元期、観測は今期」。配布されている基準点の成果は元期の座標、現地でGNSS観測して得るのは今期の座標です。この2つの時点の間に地殻が動いた分を、補正パラメータで橋渡しします。

地殻変動補正パラメータと補正の流れ

地殻変動補正パラメータは、電子基準点で検出した地殻変動量を約5kmのメッシュ(格子)に整理したデータです。年度単位(4月1日〜翌3月31日)で毎年更新され、測量の実施時期に対応した(=最新の)ものを使うと定められています。

電子基準点のみを既知点とする測量では、おおむね次の流れで補正します。

① 既知点(電子基準点)の元期座標を、パラメータで今期座標に変換する。

② 今期座標どうしで基線解析・網平均を行い、新点の今期座標を求める。

③ 求めた新点の今期座標を、パラメータで元期座標に戻して成果とする。

補正量は、求めたい点を囲む最も近い4つの格子点のパラメータからバイリニア補間(縦横の比例配分)で求めます。計算問題ではこの内挿がよく問われます。

この計算の詳しい解説(令和3年 No.9)へ

つまずきポイント

「成果は元期、観測は今期」を固定。元期と今期を逆にすると補正の向きを間違えます。

パラメータは最新(実施時期対応)を使う。毎年更新されるため、「一度決めたら使い続ける」は誤りです。

補正量は経過時間・点間距離が長いほど大きい。短距離・短期間ほど影響は小さくなります。

混同しやすい用語

元期と今期

元期は成果(座標)の基準時点(測地成果2000=1997年1月1日)、今期は測量を実施した時点。成果は元期、観測値は今期、と覚えます。

セミ・ダイナミック補正と地殻変動補正パラメータ

セミ・ダイナミック補正は「補正の方法(考え方)」、地殻変動補正パラメータは「補正に使うデータ(毎年更新の格子値)」です。

セミ・ダイナミックとダイナミック

セミ・ダイナミックは定常的な(じわじわ進む)地殻変動を補正する方式。地震時の急激なずれ等まで逐次反映する完全なダイナミック方式とは区別されます。

試験での問われ方|ソクタの一言

セミ・ダイナミック補正は、正誤問題でも計算問題でも出ます。正誤では「パラメータは更新しなくてよい」「元期と今期が逆」といった肢が狙われます。

計算問題では、4つの格子点のパラメータをバイリニア補間して変動量を出し、元期↔今期を変換する流れが定番。まず「成果は元期・観測は今期」を固定してから手を動かすと迷いません。

一問一答

問題:地殻変動補正パラメータは、一度公表されれば毎年更新する必要はない。

〇か×か。

答え:×

パラメータは年度単位で毎年更新され、測量の実施時期に対応したものを使います。

問題:測量成果(座標)の基準となる時点は、元期・今期のどちらか。

答え:元期(測地成果2000=1997年1月1日)。観測して得るのは今期座標です。

問題:セミ・ダイナミック補正の補正量は、点間距離が短いほど大きくなる。

〇か×か。

答え:×

補正量は経過時間や点間距離が長いほど大きくなります。短距離・短期間ほど影響は小さくなります。

セミ・ダイナミック補正が出た過去問(年度別に解く)

「成果は元期・観測は今期」を軸に解けます。計算問題はバイリニア補間が定番です。

まとめ

今回はセミ・ダイナミック補正について説明しました。

プレート運動による定常的な地殻変動を、地殻変動補正パラメータ(毎年更新)で補正する方法です。「成果は元期(測地成果2000)、観測は今期」を軸に、元期↔今期を変換する流れを押さえましょう。

計算では4格子点のバイリニア補間が定番。パラメータは最新を使う、補正量は時間・距離が長いほど大きい、も頻出ポイントです。

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参考法令・規格

  • 測量法(昭和24年法律第188号)
  • 公共測量作業規程の準則(国土交通省)/国土地理院 セミ・ダイナミック補正マニュアル
  • 測量士補 過去問(国土地理院)令和3年 No.9 ほか
初心者が学ぶ測量士補 編集部

この記事を書いた人

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測量士補試験の用語・計算・法規を、国土地理院の公式情報と作業規程の準則に照らして整理しています。

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