初心者が学ぶ測量士補

初心者が学ぶ測量士補
  1. HOME > GNSS測量 > 単独測位と相対測位の違いは?GNSSで混同しやすい点

単独測位と相対測位の違いは?GNSSで混同しやすい点

ソクタ

ソクタ

「単独測位」と「相対測位」、どっちが正確かわかりますか?精度の違いが生まれる仕組みをここで押さえましょう。

この記事の要点

単独測位と相対測位の違いをGNSS測量の観点から解説します。1台で位置を決める単独測位と、2台以上で差分を使う相対測位の精度・用途の違いを整理します。

単独測位は1台で位置を決める方法、相対測位は2台以上で差分を使う高精度な方法です。

ここでは2つの精度の違いと、測量でどちらを使うかを整理します。

単独測位とは、1台のGNSS受信機だけで衛星からの電波を受信し、受信機単独で位置を決定する方法です。

スマートフォンのGNSSや一般的なカーナビはこの単独測位です。

精度は数m〜十数m程度であり、測量精度としては不十分です。

一方、相対測位は2台以上の受信機(1台を既知点に固定)を使い、共通の衛星への差分計算で誤差を大幅に低減します。

測量士補試験で出てくるGNSS測量は相対測位です。

GNSS測量の記事一覧

ザックリ言うと、単独測位は「1台の受信機だけで位置を求める(カーナビ程度・数m誤差)」、相対測位は「2台を同時に使って差分を取る(cm精度)」方法です。ソクタは「1人で目測するより、2人で同じ目標を見て差を計算するほうが精度が高い」みたいなイメージをしています。

単独測位の仕組みと精度

単独測位は受信機と衛星との距離(擬似距離)を4個以上の衛星から計算して位置を決定します。

衛星の軌道誤差・電離層遅延・受信機のクロック誤差などが直接誤差として影響するため、精度は数m程度に留まります。

単独測位は手軽さが長所ですが、公共測量基準点測量には使えません。

相対測位の仕組みと精度

相対測位は既知点に固定した基準局(固定局)と、測定したい点に設置した移動局(または2点同時観測)を組み合わせます。

両受信機に共通して影響する誤差(衛星軌道誤差・電離層遅延など)は差分計算でキャンセルされます。

結果としてcm〜mm級の高精度測位が可能です。

相対測位に基づくRTK法・スタティック法の使用衛星数の標準は、作業規程の準則(下図)で定められています。

作業規程の準則 GNSS観測方法別 使用衛星数テーブル
出所:国土交通省「公共測量 作業規程の準則」p.20 GNSS観測方法(スタティック法・RTK法等)と使用衛星数の標準(相対測位を前提)

単独測位と相対測位の比較

2つの測位方式を比較します。

項目 単独測位 相対測位
受信機の数 1台 2台以上
精度 数m〜十数m cm〜mm級
測量への利用 公共測量には不十分 基準点測量に使用

相対測位の具体的な手法にはスタティック測量・RTK測量・ネットワーク型RTKなどがあります。

試験で問われやすいポイント

単独測位vs相対測位を直接問う問題はR2〜R6では確認されていません。R2 No.8(令和2年第8問)では「1級基準点測量は結合多角方式・アンテナを同一方向に整置・観測点間の視通不要・2周波で電離層軽減・マルチパス」の空欄補充が出題されており(正答2)、相対測位の概念が背景知識となります。

「公共測量では相対測位(スタティック・RTK等)を使う。単独測位はスマートフォン程度の精度(数m)であり測量には不適」という対比を押さえておきましょう。

混同しやすい用語

単独測位 ↔ 相対測位

単独測位は1台で数m精度、相対測位は2台以上でcm〜mm精度。

測量では相対測位を使う。

RTK測量 ↔ スタティック測量

どちらも相対測位の手法。

RTKはリアルタイム、スタティックは後処理。

精度・観測時間・用途が異なる。

試験での問われ方|ソクタの一言

「公共測量の基準点測量では単独測位を使う」は誤りです。

公共測量では相対測位(スタティック・RTKなど)を使います。

単独測位はスマートフォンのGPS程度の精度であり、測量には使いません。

「相対測位=2台以上・差分計算」という構造を押さえておけば問題なく解答できます。

一問一答

問題:単独測位とは、1台のGNSS受信機だけで位置を決定する方法であり、精度は数m程度である。〇か×か。

答え:

単独測位の定義と精度の説明として正しいです。

問題:相対測位では、2台以上の受信機を使って共通誤差を差分計算でキャンセルし、高精度の位置を求める。〇か×か。

答え:

相対測位の原理を正しく説明しています。

問題:公共測量の基準点測量に使うGNSS測量は単独測位で行われる。〇か×か。

答え:×

公共測量の基準点測量に単独測位を使うという記述は誤りです。公共測量の基準点測量では相対測位(スタティック測量やRTK測量など)を使います。

まとめ

今回は単独測位と相対測位の違いについて説明しました。

測量で使うのは相対測位(スタティック・RTK等)。単独測位はスマートフォン程度の数m精度で公共測量には不適。

スタティック測量・RTK測量はいずれも相対測位の一種です。

RTK測量とスタティック測量の違いはこちらも参考にしてください。

GNSS測量の記事一覧

参考法令・規格

  • 測量法(昭和24年法律第188号)
  • 公共測量作業規程の準則(国土交通省)第7章 GNSS測量
初心者が学ぶ測量士補 編集部

この記事を書いた人

初心者が学ぶ測量士補 編集部

測量士補試験の用語・計算・法規を、国土地理院の公式情報と作業規程の準則に照らして整理しています。

Topへ >>

  1. HOME > GNSS測量 > 単独測位と相対測位の違いは?GNSSで混同しやすい点