ソクタ
「主点」「投影中心」「等角点」、どれが何を指すのかごちゃごちゃになりませんか?それぞれの定義と空中写真での役割をここで整理します。
この記事の要点
主点と投影中心の違いを測量士補試験の視点で整理します。主点はレンズの光軸と写真面の交点、投影中心はレンズの節点(光学的中心)です。混同しやすい等角点との違いも解説します。
写真測量の勉強で「点」の名前がたくさん出てきて混乱しやすい部分です。
ここでは主点・投影中心・等角点の3つの定義を並べて整理します。
主点とは、レンズの光軸が写真面と交わる点のことです。
写真測量では「主点」「投影中心」「等角点」という3つの特殊な点が登場します。
これらはそれぞれ異なる意味を持ち、試験でも個別に問われます。
名前が似ているため混同しないよう整理しておくことが重要です。
一言でいうと、主点は「写真の中心点」、投影中心は「カメラレンズの光学中心」のことです。航空写真測量の幾何学計算では、これらの関係を使って写真と地上を対応付けます。
主点とは、カメラレンズの光軸(レンズの中心軸)が写真面(フィルムまたはセンサーの面)と交わる点です。
写真の中心に相当する点で、内部標定において基準となる点です。
主点は写真座標の原点として使われます。
航測カメラでは写真の四辺の中点(フィデューシャルマーク)を結んだ交点が主点になります。
投影中心(射影中心)とは、カメラレンズの節点(光学的中心)のことです。
空中写真測量では撮影時の航空機の位置(カメラ位置)に相当します。
地上の各点と写真上の像点を結ぶ直線は必ず投影中心を通ります。
投影中心は外部標定において決定すべき重要なパラメータです。
投影中心の位置(X・Y・Z座標)と姿勢(ω・φ・κ)の6要素が外部標定要素です。
写真測量で登場する3つの点の違いを表でまとめます。
空中写真測量の作業方法は、作業規程の準則(下図)で規定されています。
| 点の名称 | 定義 | 試験ポイント |
|---|---|---|
| 主点 | 光軸と写真面の交点(写真の中心) | 内部標定の基準点 |
| 投影中心 | レンズの節点(撮影時のカメラ位置) | 外部標定で決定すべき位置 |
| 等角点 | 光軸と鉛直線のなす角を二等分する方向が写真面と交わる点(主点と鉛直点の中間) | 写真傾きの影響を受けない特殊点 |
主点は写真面上の点、投影中心はレンズ(カメラ)の位置です。
両者は写真の内外という関係にあります。
令和4年第20問(空中写真測量の特徴)では、「高塔や高層建物は、空中写真の中心に向かって倒れこむように写る」という記述が誤りとして出題されました(正しくは外側に向かって倒れこむ、正答3: b,dが誤り)。この倒れこみは中心投影(主点・投影中心)の性質から生じます。
主点(光軸と写真面の交点)・投影中心(レンズの節点)の位置関係が中心投影の変位方向を決定します。
混同しやすい用語
主点 と 投影中心
主点は写真面(フィルム・センサー)上の点、投影中心はレンズ(カメラ)の位置です。
主点は「写真のどこか」、投影中心は「カメラがどこにあるか」という違いです。
主点 と 等角点
主点は光軸と写真面の交点、等角点は写真が傾いているときに変位の影響を受けない特殊な点です。
写真が水平なら主点と等角点は一致します。
問題:主点とは、カメラレンズの光軸と写真面が交わる点である。
〇か×か。
答え:〇
主点は光軸と写真面(フィルム・センサー面)の交点で、写真の中心に相当します。
問題:投影中心は写真面上にある点である。
〇か×か。
答え:×
投影中心はレンズの節点(光学的中心)で、写真面上の点ではありません。写真面上の点は主点です。
問題:写真が完全に水平な場合、主点と等角点は一致する。
〇か×か。
答え:〇
写真に傾きがない場合、主点・等角点・鉛直点はすべて一致します。
今回は主点と投影中心の違いについて説明しました。
主点は光軸と写真面の交点(写真の中心)、投影中心はレンズの節点(カメラ位置)です。
さらに等角点は傾いた写真での特殊な点です。
これら3つを混同しないよう定義を正確に覚えておきましょう。
参考法令・規格
※ この記事の確認日:2026年5月
試験での問われ方|ソクタの一言
「主点は投影中心(レンズの節点)である」は誤りです。
主点は写真面上の点、投影中心はレンズ位置です。
この区別は試験でよく出るので、「主点=写真面上」「投影中心=レンズ位置」という対応を確実に覚えてください。