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河川の定期縦断測量・定期横断測量とは?距離標・水準基標と3級・4級水準【測量士】

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ソクタ

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河川の「定期縦断・横断測量」って、道路の縦断・横断測量と何が違うの?

この記事の要点

定期縦断測量・定期横断測量は、河川の形が変わっていないかを定期的に確かめる河川測量です。縦断は流れ方向、横断は川幅方向を測ります。高さの基準にするのは水準基標で、定期縦断測量は平地3級・山地4級の水準測量で行います。定期横断測量は水際杭を境に、陸部は横断測量・水部は深浅測量に分けて測ります。ここが道路などの路線測量の縦断・横断(仮BM基準・平地4級/山地簡易水準)との違いです。

河川の測量では、川の形が土砂でどう変わったかを、いつも同じ物差しで測り直すことが大切です。そのために、両岸に距離標という目印を並べ、高さの基準になる水準基標を先に決めておきます。

その準備の上で、流れ方向の高さを追うのが定期縦断測量、川幅方向の断面の形を追うのが定期横断測量です。まず2つの測量が何をするのかを見て、そのあと「なぜ水準基標を基準にするのか」「どの級の水準測量で行うのか」を順番に押さえていきます。

定期縦断測量とは、河川の縦断方向(流れ方向)の形を定期的に確かめるために、両岸の距離標や堤防の高さ(標高)を、水準基標を基準にした水準測量で測る、河川測量の工程の一つです。

「縦断方向」は、上流から下流へ川の流れに沿った向きのことです。この向きに沿って距離標や堤防の高さを測ると、川底や堤防が上流から下流へどう変わっているかが分かります。

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まず準備:距離標と水準基標をそろえる

定期縦断・横断測量に入る前に、河川には2つの目印を用意します。これがそろっていないと、毎回同じ場所・同じ高さで測り直せません。

1つ目が距離標です。距離標は、河口や合流点を起点にして、河心(川の中心線)に沿っておよそ200mごとに、両岸の堤防に設置する目印です。これが「川のどこか」を示す物差しになります。

2つ目が水準基標です。水準基標は、縦断測量で高さの基準にするための、しっかりした水準点です。水準点の一種で、水位標(量水標)の近くに、5〜20kmおきくらいに置きます。この高さは2級水準測量という精度の高い方法で先に決めておきます。

距離標が「横の位置の基準」、水準基標が「高さの基準」だと考えると分かりやすいです。

定期縦断測量とは(流れ方向の高さを測る)

定期縦断測量は、左右両岸の距離標の標高と、堤防の変化点の地盤や主要な構造物の高さを、距離標からの距離と標高で測る作業です。測った結果は縦断面図データファイルにまとめます。

ここで大事なのが、高さの基準と観測のしかたです。作業規程の準則では、次のように決められています。

項目 定期縦断測量での決まり
高さの基準 観測の基準は水準基標。水準基標から出発し、他の水準基標に結合させる。
水準測量の級 平地は3級水準測量山地は4級水準測量。山地では、状況により4級に代えて間接水準測量でもよい。
測るもの 左右両岸の距離標の標高、堤防の変化点の地盤高、主要な構造物の標高。

「水準基標から出発して、別の水準基標にたどり着く」という決まりは、水準測量で出発点と結合点の両方が分かっていれば、途中の誤差を配分して精度を確かめられるからです。行きっぱなしにせず、確かな高さの点どうしをつなぐわけです。

定期横断測量とは(川幅方向の断面を測る)

定期横断測量とは、河川の断面の形を定期的に確かめるために、左右の距離標を結ぶ線の上で、地形の変化点の距離と標高を測る、河川測量の工程の一つです。

縦断が「流れに沿った向き」なのに対して、横断は「川を横切る向き(川幅方向)」です。左右の距離標を結ぶ見通し線の上を測っていくと、堤防・川底・護岸をふくむ川の断面の形が分かります。

ポイントは、水際杭(水ぎわに打つ杭)を境にして、陸部と水部に分けて測ることです。

区分 どこを どう測るか
陸部 水際杭から陸側(堤防など) 地形の変化点の距離と標高を測る横断測量で行う。
水部 水際杭から水中(川底) 音響測深機などで水深を測る深浅測量で行う。

陸の上はレベルなどで高さを測れますが、水面下は同じ方法では測れません。だから水ぎわで区切って、水中は水深を測る深浅測量に切り替えます。

陸部と水部、両方の結果を合わせて、1本の横断面図データファイルにまとめます。

路線測量の縦断・横断との違い(ここが問われる)

道路などの縦断測量・横断測量と、河川の定期縦断・横断測量は、名前も作業も似ています。ですが、高さの基準にする点使う水準測量の級が違います。ここは試験でねらわれるところです。

項目 河川の定期縦断測量 路線測量の縦断測量
高さの基準 水準基標 仮BM(現地に設ける仮の水準点)
平地 3級水準測量 4級水準測量
山地 4級水準測量(または間接水準測量) 簡易水準測量

なぜ河川のほうが1段ずつ精度の高い級を使うのでしょうか。河川は同じ場所を何年もかけて定期的に測り直し、川底や堤防のわずかな変化を追う測量だからです。前回と今回の高さを比べるには、高さの基準がぶれていては困ります。だから、基準を確かな水準基標にそろえ、観測もより高い級で行います。

測量士試験での問われ方

河川測量は、測量士試験の午前(択一)で、各工程の規定を正誤で問う形が定番です。たとえば令和2年 午前 第28問では、次のような文が「正しい記述」として並びました。

  • 距離標設置測量は、河心線の接線に対して直角方向の両岸の堤防法肩又は法面などに距離標を設置する作業である。
  • 定期縦断測量は、観測の基準を水準基標とし、水準基標から出発して他の水準基標に結合する。
  • 定期縦断測量は、平地では3級水準測量、山地では原則として4級水準測量により行う。

この問題で「明らかに間違っているもの」は、海浜測量の成果を「横断面図データファイル」と述べた選択肢でした(正しくは等高・等深線図データファイルを作成します)。つまり、各工程が何を基準に・どの級で・何を成果にするかを取り違えていないかが問われます。

午後の記述式でも、選択科目の応用測量として河川測量が問われることがあります。正確な年度・問番号や設問は、過去問で確認してください。

よくある間違い

「河川も道路も、縦断測量なら同じ級だろう」と思い込むのは失点のもとです。河川の定期縦断測量は平地3級・山地4級、路線測量の縦断測量は平地4級・山地簡易水準です。基準にする点も、河川は水準基標、路線は仮BMで違います。

もう一つ多いのが、定期横断測量を「全部まとめて1つの方法で測る」と考える間違いです。実際は水際杭を境に、陸部は横断測量・水部は深浅測量と、測り方を切り替えます。

距離標と水準基標を混同するのも要注意です。距離標は横の位置(川のどこか)の目印水準基標は高さの基準になる水準点で、役割がまったく違います。

一問一答

問題:河川の定期縦断測量は、平地では3級水準測量、山地では4級水準測量により行う。

〇か×か。

答え:

作業規程の準則の規定どおりです。山地では、状況により4級水準測量に代えて間接水準測量で行うこともできます。

問題:定期縦断測量の観測は、水準基標から出発して、任意の距離標で終えてよい。

〇か×か。

答え:×

観測の基準は水準基標で、水準基標から出発し、他の水準基標に結合させます。確かな高さの点どうしをつないで、途中の誤差を確かめるためです。

問題:定期横断測量は、水際杭を境に、陸部は横断測量、水部は深浅測量で測る。

〇か×か。

答え:

陸の上は距離と標高を測る横断測量、水面下は水深を測る深浅測量に分け、合わせて1本の横断面図にまとめます。

まとめ

定期縦断測量・定期横断測量は、河川の形が変わっていないかを定期的に確かめる河川測量です。縦断は流れ方向、横断は川幅方向を測ります。

高さの基準にするのは水準基標で、定期縦断測量は平地3級・山地4級の水準測量で行います。定期横断測量は水際杭を境に、陸部は横断測量・水部は深浅測量に分けて測ります。

道路などの路線測量の縦断・横断(仮BM基準・平地4級/山地簡易水準)との違いを並べて覚えておくと、令和2年午前第28問のような正誤問題で迷いません。あとは過去問で、各工程の「基準・級・成果」をセットで確認しておきましょう。

河川測量は、工程ごとに基準・級・成果がこまかく決まっていて、独学だと整理しづらいところです。準則の規定を体系立てて学びたいときは、通信講座のサンプル講義で解説の進め方を確かめてみる手もあります。

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参考(確認日:2026年7月12日)

  • 作業規程の準則(公共測量)第3章 河川測量/距離標設置測量(河心線の接線に直角方向・両岸の堤防法肩又は法面・河心に沿って200m標準)・水準基標測量(2級水準測量・水位標に近接・5〜20km標準)・定期縦断測量(観測の基準は水準基標/水準基標から出発し他の水準基標に結合/平地3級・山地4級水準測量)・定期横断測量(左右距離標の視通線上/水際杭を境に陸部と水部)の各規定
  • 測量士試験 過去問(令和2年 午前 第28問/河川測量の正誤。正答は海浜測量の成果を「横断面図データファイル」とした記述=誤り)
  • 数値・級・条文は改正で変わることがあります。最新は作業規程の準則の本文で確認してください。
初心者が学ぶ測量士補 編集部

この記事を書いた人

初心者が学ぶ測量士補 編集部

測量士補・測量士試験の用語・計算・法規を、国土地理院の公式情報と作業規程の準則に照らして整理しています。河川測量の各工程の基準・級・成果は、過去問と準則の規定を合わせて確認することをおすすめします。

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