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空中三角測量とは?パスポイント・タイポイント・対空標識の役割【測量士】

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「空中三角測量」って何をしてるの?パスポイントとタイポイントは何が違うの?

この記事の要点

空中三角測量とは、空中写真から地図をつくるために、一枚一枚の写真が「どこから・どの向きで撮られたか」(位置と傾き)を、まとめて求める写真測量です。地上に置く標定点は少しで済むのが特長で、重なり合う写真をつなげて全体をひとつに扱うことで実現します。写真をつなぐパスポイント・タイポイントは、そのための手段です。

空中三角測量は、測量士の午前・午後で写真測量の定番として出てきます。名前が長くて身構えますが、やっていることはシンプルです。

まず「何をする作業か」を押さえ、そのあと登場する点(パスポイント・タイポイント・対空標識)の役割を見ていきます。

空中三角測量とは、空中写真から地図をつくるために、多数の写真の外部標定要素(撮影位置と傾き)を、少ない標定点でまとめて求める写真測量です。

名前もそのまま中身を表しています。「空中」は材料に空中写真を使うこと、「三角」は撮影点と地上の点がつくる三角形をもとに位置を求めることを指します。

地図をつくるには、写真1枚ごとに「どこから・どの向きで撮ったか」が分かっている必要があります。でも、写真ごとに地上の標定点を測るのは大変です。

そこで、隣り合う写真には同じ場所が重なって写ることを手がかりに、写真どうしをつなぎ、つながった全体を「1枚の大きな写真」とみなします。こうすると、少ない標定点で、すべての写真の位置と傾きをまとめて計算できます。

この計算を、作業規程の準則では同時調整(バンドル法)と呼びます。光線が直進する原理(共線条件)を使って解きます。同時調整が「何を入力して何を求める計算か」は、同時調整(バンドル調整)とは?で詳しく見ていきます。

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空中三角測量に使う点の役割

空中三角測量では、役割の違う点が4種類出てきます。ここが混同の山場です。表で見比べましょう。

役割 置き方の目安
パスポイント 同一コース内の連続する写真をつなぐ点 主点付近と主点基線に直角な両方向の3箇所以上
タイポイント 隣り合うコースの写真をつなぐ点 1モデルに1点を標準とし、ほぼ等間隔に配置
対空標識 標定点などを写真に写すために地上へ置く一時標識 設置には土地の所有者・管理者の許可が必要
標定点 地上座標が分かっている点(写真を地上座標系に結びつける基準) 区域内に配置(数を減らすのが空中三角測量のねらい)

流れで見ると、対空標識で標定点を写真に写し、パスポイント・タイポイントで写真どうしをつなぎ、同時調整でまとめて位置と傾きを計算します。

空中三角測量に出てくる4つの点 ① 写真どうしをつなぐ点 (相対的な位置を決める) パスポイント … 同一コース内の連続する写真をつなぐ タイポイント … 隣り合うコース間をつなぐ ② 地上の基準に結びつける (絶対的な位置を決める) 標定点 …… 地上座標が分かっている基準点 対空標識 … 標定点などを写真に写すための地上の目印
空中三角測量に出てくる4つの点の役割分類。パスポイント・タイポイントは写真どうしをつなぐ点(写真間の相対的な位置)、標定点・対空標識は地上の基準に結びつける役割(絶対的な位置)。

測量士の試験での問われ方

午前(択一)は「同時調整とは何か」「各点の配置」、午後(記述)は「写真測量の作業工程の並び」を答えさせる形が中心です。

午前(択一)では、「同時調整とは、パスポイント・タイポイント・標定点の写真座標を測定し、外部標定要素などを決める作業である」といった定義の穴埋めや正誤が出ます(令和2年 No.17・平成30年など)。パスポイントの配置(3箇所以上)や、対空標識の設置に許可が要ることも問われます(令和4年・令和元年など)

午後(記述)では、写真測量の作業工程「作業計画 → 標定点の設置 → 対空標識の設置 → 撮影 → 同時調整 → 数値図化 → …」の空欄に、適切な工程名を入れる問題が出ます(平成29年・平成30年 午後)

正確な模範解答は、国土地理院が公表している各年度の解答例で確認してください。

よくある間違い

パスポイントとタイポイントの取り違えが最頻出の勘違いです。パスポイントは「同一コース内」をつなぐ点、タイポイントは「隣り合うコース間」をつなぐ点です。

名前の違いにも注意します。空中三角測量の調整計算を、作業規程の準則では「同時調整」と呼びます。試験ではどちらの言い方でも出ます。

対空標識と標定点の関係も混ざりやすい点です。対空標識は「標定点などを写真に写すための地上の目印」で、標定点そのものではありません。

一問一答

問題:パスポイントは、隣り合うコースの空中写真どうしをつなぐために設ける点である。

〇か×か。

答え:×

同一コース内の連続する写真をつなぐのがパスポイントです。隣り合うコース間をつなぐのはタイポイントです。

問題:空中三角測量(同時調整)は、少ない標定点で多数の写真の外部標定要素などをまとめて求める作業である。

〇か×か。

答え:

写真どうしをつなぐパスポイント・タイポイントを使い、少ない標定点から各写真の位置と傾き(外部標定要素)をまとめて計算します。

問題:対空標識とは、地上座標が分かっている標定点そのものを指す。

〇か×か。

答え:×

対空標識は、標定点などを空中写真に写すために地上へ置く一時的な目印です。標定点そのものではありません。

まとめ

空中三角測量は、空中写真から地図をつくるために、多数の写真の位置と傾き(外部標定要素)を少ない標定点でまとめて求める写真測量です。その調整計算を、準則では同時調整(バンドル法)と呼びます。パスポイント・タイポイントは、写真どうしをつなぐ手段です。

試験では「同時調整の中身」「各点の配置」「作業工程の並び」が問われます。パスポイント(同一コース)とタイポイント(隣接コース)の違いを軸に、過去問で問われ方をなぞりましょう。

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参考(確認日:2026年7月9日)

  • 公共測量作業規程の準則(国土交通省)第3編 地形測量及び写真測量(同時調整・対空標識)
  • 地理空間情報技術ミュージアム(空中三角測量・バンドル調整)ほか
  • 測量士・測量士補試験の試験問題及び解答例(国土地理院)平成29年〜令和4年 測量士 午前・午後
初心者が学ぶ測量士補 編集部

この記事を書いた人

初心者が学ぶ測量士補 編集部

測量士補・測量士試験の用語・計算・法規を、国土地理院の公式情報と作業規程の準則に照らして整理しています。パスポイントの配置数や工程の詳細は、作業規程の準則と各年度の解答例で確認することをおすすめします。

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