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厳密網平均と簡易網平均の違いは?網平均計算とは【測量士】

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ソクタ

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「厳密網平均」と「簡易網平均」って、何が厳密で何が簡易なの?

この記事の要点

網平均計算は、基準点測量で、たくさんの観測値のわずかなズレを最小二乗法でならして、各点の座標を最も確からしい値に決める計算です。厳密網平均と簡易網平均のいちばんの違いは、重み(重量)の与え方厳密は観測の精度から重みを与える方法で、1・2級で使います。簡易は路線の点数や距離から簡単に重みを与える方法で、3・4級で使います。

「厳密」「簡易」という言葉で身構えますが、違いは一点だけ。観測値をならすときの"重みの付け方"が、きっちりか・簡単かの違いです。

まず網平均計算そのものを押さえ、そのあと厳密と簡易の違いを見ていきます。

網平均計算とは、基準点測量で、たくさんの観測値(角度・距離など)のわずかなズレを最小二乗法でならし、各点の座標を最も確からしい値に決める計算です。

基準点はネットワーク(網)でつながっています。観測にはどうしても小さな誤差が入るので、そのままだと点ごとの座標が少しずつ食い違います。網全体をまとめて計算し、矛盾がいちばん小さくなる座標に落ち着かせるのが網平均計算です。

このとき、観測値ごとに「どれだけ信頼するか」の重み(重量)を付けます。この重みの与え方が「厳密」と「簡易」で違います。

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厳密網平均と簡易網平均の違い

両者の違いは、重み(重量)をどう与えるかに集約されます。表で見比べましょう。

  厳密網平均計算 簡易網平均計算
重みの与え方 観測の精度(標準偏差)をもとに与える 方向角は観測点数の逆数、位置・標高は路線距離の総和の逆数で与える
精度・手間 精度が高い・許容範囲が厳しい 計算が簡単・許容範囲はゆるめ(平均次数は2次まで)
使う級 1級・2級基準点測量 3級・4級基準点測量

ざっくり言うと、厳密は「観測の良し悪しに応じて重みをきっちり付ける」簡易は「点数や距離から重みをざっくり決める」。精度が要る上位の基準点は厳密、下位は簡易で足りる、という使い分けです。

三次元網平均計算は「別枠」

もう一つ、三次元網平均計算という言葉が出てきます。これはGNSS測量で得た基線ベクトルを、分散・共分散行列の逆行列を重みとして、水平と高さをまとめて三次元で平均する計算です。

角度と距離を使うTS等観測の「厳密・簡易網平均」とは、扱う観測値も重みの決め方も違う別の枠組みだと整理しておくと、混同しません。基線ベクトルのN・E・U成分や、重み(分散・共分散行列の逆行列)、標準偏差の見方は、次の記事で詳しく扱います。

測量士試験での問われ方

網平均計算は、基準点測量の正誤問題や計算問題で問われます。「厳密と簡易で重みの与え方がどう違うか」「どの級でどちらを使うか」「三次元網平均計算はGNSSの基線ベクトルを使うか」あたりが問われやすいポイントです。

過去問では、午前の基準点測量の問題で網平均計算が取り上げられています。正確な年度・問番号は過去問で確認してください(憶測で「頻出」とはせず、実際の出題で確かめるのが安全です)。

よくある間違い

「簡易網平均は精度が低いから使ってはいけない」という思い込みが勘違いのもとです。簡易網平均は、求められる精度に見合う3級・4級で正式に用いる方法です。級に応じて使い分けるもので、手抜きではありません。

重みの与え方の取り違えにも注意します。厳密は観測の精度から簡易は点数・距離から重みを決めます。ここが逆になると、正誤問題で足をすくわれます。

三次元網平均計算を厳密・簡易と同じ列で比べないことも大切です。三次元網平均はGNSSの基線ベクトルを使う別の計算です。

一問一答

問題:厳密網平均計算と簡易網平均計算の違いは、重み(重量)の与え方にある。

〇か×か。

答え:

厳密は観測の精度から、簡易は各路線の観測点数の逆数や距離の総和の逆数から重みを与えます。

問題:簡易水平網平均計算は、1級・2級基準点測量で標準的に用いられる。

〇か×か。

答え:×

簡易水平網平均計算は3級・4級基準点測量で用いられます。1級・2級では厳密網平均計算が使われます。

問題:三次元網平均計算は、GNSS測量の基線ベクトルを用いて水平と高さをまとめて平均する計算である。

〇か×か。

答え:

基線ベクトルを、分散・共分散行列の逆行列を重みとして三次元で平均します。角度・距離を使う厳密・簡易網平均とは別枠です。

まとめ

網平均計算は、基準点測量で観測値のズレを最小二乗法でならし、各点の座標を最も確からしい値に決める計算です。厳密網平均と簡易網平均の違いは重み(重量)の与え方で、厳密は観測の精度から、簡易は路線の点数や距離から重みを与えます。

試験では「重みの与え方の違い」「厳密は1・2級/簡易は3・4級」「三次元網平均はGNSSの基線ベクトルを使う別枠」を押さえておきましょう。

基準点測量の計算は、独学だと式と用語のつながりが見えにくいところです。体系立てて学びたいときは、通信講座のサンプルで解説の雰囲気を確かめる手もあります。

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参考(確認日:2026年7月10日)

  • 公共測量作業規程の準則(国土交通省)第2編 基準点測量 第43条(平均計算・厳密/簡易水平網平均計算の重量、三次元網平均計算)
  • 同 第2編 基準点測量(3~4級基準点測量における簡易水平網平均計算・平均次数)
初心者が学ぶ測量士補 編集部

この記事を書いた人

初心者が学ぶ測量士補 編集部

測量士補・測量士試験の用語・計算・法規を、国土地理院の公式情報と作業規程の準則に照らして整理しています。網平均計算の重量や許容範囲の詳細は、作業規程の準則 第2編で確認することをおすすめします。

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