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「製品仕様書」って何を書く書類なの?品質評価・メタデータと何が違うの?
この記事の要点
製品仕様書は、公共測量で作る成果の内容・構造・品質を定めた発注図書です。品質評価・メタデータと合わせて「JPGISの3点セット」として問われます。
製品仕様書は、測量士の午前(択一)・午後(記述)の両方で出てきます。測量士補ではあまり深く問われません。
言葉はかたいですが、正体は「できあがりの測量成果に対する注文書」です。まず定義から見て、品質評価・メタデータとの役割の違いへ進みます。
製品仕様書とは、公共測量で「どのような測量成果を作るか・データの内容や構造はどうか・品質はどの程度か」を定めた発注図書です。
作り方の手順を細かく指示する書類ではありません。定めるのは、できあがりの要求(何を・どんな構造で・どの品質で)です。
これを測量計画機関(発注者)が、地理情報標準プロファイル(JPGIS)に準拠して定めます。
一言でいうと、成果データの「注文書(仕様書)」です。何を・どんな品質で作ってほしいかを先に決める書類で、そのあとの品質評価やメタデータも、この製品仕様書を基準に進みます。
製品仕様書は、品質評価・メタデータと3つセットで語られます。役割で分けると一気に整理できます。
| 用語 | 何をするものか | 誰が |
|---|---|---|
| 製品仕様書 | 成果の内容・構造・品質を定める(要求仕様) | 測量計画機関(発注者)が定める |
| 品質評価 | 作ったデータが製品仕様書の品質を満たすか確認し、品質評価表にまとめる | 測量作業機関(受注者) |
| メタデータ | 測量成果の概要データ(検索・利用のための説明情報) | 測量作業機関(受注者) |
流れで見ると、発注者が製品仕様書で要求を決め、受注者がデータを作り、品質評価で品質を確かめ、メタデータを付けて、成果と一緒に提出します。
なお、成果データの決まり(設計・品質・記述方法・仕様の書き方)をまとめた国のルールがJPGIS(地理情報標準プロファイル)で、国際規格(ISO)や日本産業規格(JIS)から必要な部分を抜き出して体系化したものです。製品仕様書・品質評価・メタデータは、このJPGISにそって作ります。
品質評価は、やみくもに確かめるのではなく、決まった観点(データ品質要素)ごとに、製品仕様書が定めた品質基準を満たすかを確かめます。品質要素は次の5つです。
| 品質要素 | 確かめること |
|---|---|
| 完全性 | データの過剰や漏れがないか |
| 論理一貫性 | 書式やデータの構造の決まりに合っているか |
| 位置正確度 | 位置(座標)の正確さ |
| 時間正確度 | 日時・時間に関する正確さ |
| 主題正確度 | 分類や属性(種別・名称など)の正しさ |
確かめ方には、直接評価法と間接評価法の2つがあります。
直接評価法は、データそのもの(データの中身)を検査して品質を評価する方法です。すべてを調べる全数検査と、一部を抜き出して調べる抜取検査があります。外部の正しいデータ(参照データ)と照らし合わせて調べることもあります。
間接評価法は、データそのものではなく、外部の知識——たとえばデータの作り方や、もとにした資料(これらを系譜といいます)——から、品質を間接的に評価する方法です。
評価した品質の情報は、成果の説明であるメタデータ(日本版メタデータプロファイル JMP2.0)に記録して報告します。
午前(択一)は「誰がJPGISに準拠して定めるか」、午後(記述)は「記載項目・品質評価手法・メタデータ項目を書かせる」形が中心です。
午前(択一)では、「測量計画機関が公共測量を行うときは、測量成果の製品仕様書をJPGISに準拠して定める」という記述の正誤が問われます(平成30年・令和元年など)。「品質評価は、製品仕様書が規定するデータ品質を満たしているか評価する」という形でも出ます。
午後(記述)では、より具体的に書かせます。「製品仕様書に記載される項目を二つ挙げよ」(令和元年 午後 選択No.3)、品質評価手法である直接評価法と間接評価法の説明(平成30年 午後 選択No.3)、メタデータ(JMP2.0)の項目や書式を答える問題(平成29年 午後)などが出題されています。
正確な模範解答は、国土地理院が公表している各年度の解答例で確認してください。
製品仕様書を「作り方の手順書」と思い込むのが最大の勘違いです。定めるのは手順ではなく、できあがりの要求(内容・構造・品質)です。
「誰が」を取り違えるのも定番です。製品仕様書を定めるのは発注者(測量計画機関)、それに従ってデータを作り、品質評価とメタデータを作るのが受注者(測量作業機関)です。
品質評価とメタデータの混同にも注意します。品質評価は「品質を満たすか確認する作業」、メタデータは「成果の概要を説明するデータ」で、役割が別です。
問題:製品仕様書は、測量作業の手順を細かく定めた書類である。
〇か×か。
答え:×
製品仕様書が定めるのは作業手順ではなく、できあがりの成果の内容・構造・品質(要求仕様)です。
問題:製品仕様書は、測量計画機関がJPGISに準拠して定める。
〇か×か。
答え:〇
公共測量を実施するとき、測量計画機関(発注者)が、得ようとする測量成果の製品仕様書をJPGISに準拠して定めます。
問題:品質評価とは、作成したデータが製品仕様書の規定する品質を満たしているか確認する作業である。
〇か×か。
答え:〇
品質評価は、受注者が作成データを製品仕様書の品質と照らして確認し、品質評価表にまとめる作業です。
製品仕様書は、公共測量で作る成果の内容・構造・品質を定めた発注図書で、品質評価・メタデータと3点セットで進みます。
試験では「誰がJPGISに準拠して定めるか(午前)」と「記載項目・品質評価手法(午後)」が問われます。まず過去問で問われ方をなぞるのが近道です。
午後の記述は、自分の答案で合っているか独学だと判断しにくいところです。書き方に不安があれば、記述の添削がある通信講座で補う手もあります。
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参考(確認日:2026年7月10日)
※ この記事の確認日:2026年7月
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