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同時調整(バンドル調整)とは?空中三角測量で何を求める計算か【測量士】

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ソクタ

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「同時調整」って結局、何を計算してるの?「バンドル法」の“バンドル”って何のこと?

この記事の要点

同時調整は、空中三角測量の「計算」にあたる作業です。求めるのは、各写真の外部標定要素(撮影した位置と傾き)と、写真どうしをつなぐ点(パスポイント・タイポイント)の地上座標。これを、ブロック全体をいっぺんに計算します。使うのがバンドル法で、光が真っすぐ進むこと(共線条件)を手がかりに、少ない標定点で全体をならして解きます。

この記事は空中三角測量とは?の続きです。空中三角測量の「点の役割(パスポイント・タイポイント)」はそちらで、ここではその計算の中身=同時調整を見ていきます。

まず「何を入力して、何が求まるのか」を押さえ、そのあと「どうやって解くのか(バンドル法)」を順番に見ます。

同時調整とは、空中三角測量で、各写真の外部標定要素(撮影した位置と傾き)パスポイント・タイポイントの地上座標を、光線を束にしてブロック全体で一斉に計算して求める、調整計算です。

「外部標定要素」とは、その写真をどこから・どの向きで撮ったかを表す値のこと。地図をつくるには、写真1枚ごとにこれが分かっている必要があります。同時調整は、それを写真ごとにバラバラに測るのではなく、つながった写真の全体からまとめて計算してしまう作業です。

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何を入力して、何が求まるのか

同時調整は、次のものを入力にして、外部標定要素と点の座標を出力します。図で全体の流れを見てみましょう。

同時調整は「まとめて計算する」作業 入力(分かっているもの) 写真座標 点が写真のどこに写るか 標定点の地上座標 地上で分かっている基準 GNSS・IMUの値 撮影時の位置と傾き 同時調整 (バンドル法) ブロック全体を 共線条件で一括調整 出力(求まるもの) 各写真の外部標定要素 撮影した位置(3つ) +傾き・姿勢(3つ) パス・タイ点の地上座標 水平位置と標高 (つなぎ点の位置)
同時調整の入力と出力。写真座標・標定点の地上座標・GNSS/IMUの値を入力し、バンドル法でブロック全体をまとめて調整して、各写真の外部標定要素とつなぎ点の地上座標を求める。

ポイントは、出力の外部標定要素が「位置」と「傾き」の両方だということです。撮影した位置(3つ)と、カメラの傾き・姿勢(3つ)で、合わせて6つ。位置だけと思い込みやすいので注意します。標定・標定要素の基礎は次の記事も参考にしてください。

どうやって解くのか(バンドル法と共線条件)

同時調整の計算方法がバンドル法です。土台になるのが共線条件という関係です。

共線条件とは、地上の点・カメラのレンズ中心(投影中心)・写真に写った像点の3つが、一直線に並ぶという関係です。光が真っすぐ進むので、この3点は同じ光線の上にのります。

1枚の写真では、写ったすべての点について、投影中心から地上へ伸びる光線が何本も引けます。この光線のまとまりが「束(バンドル)」です。バンドル法は、この光線の束を写真ごとに用意し、同じ地上点はどの写真から見ても1つの位置になるように、各写真の位置と傾きを少しずつ動かして、ブロック全体をいっぺんに調整します。ずれを最小にする決め方が最小二乗法です。

ブロック全体を1かたまりで解くので、地上の標定点はブロックの四隅付近と中央付近に少しあれば足ります。少ない標定点で済むのは、写真どうしのつながりが標定点の代わりに効いているからです。

なぜ「同時」なのか(従来のやり方との違い)

「同時」というのは、ブロックの全部の写真と点を、いっぺんに解くという意味です。

昔は、写真を2枚ずつ組にしてつなぎ(相互標定でモデルをつくる)、それを順番に地上へ合わせていく、という少しずつ進めるやり方もありました。この場合、つなぐたびに誤差が先へ先へとたまりやすくなります。

同時調整は、全写真・全点を同時に扱うので、誤差が一か所に偏らず、全体でならされるのが強みです。さらに、GNSS・IMUで撮影の瞬間の位置と傾きを直接測っておけば、その値も入力に加えられるので、地上に置く標定点をもっと減らせます。

測量士試験での問われ方

同時調整は、写真測量の定番テーマです。午前(択一)では、令和2年 第17問で、同時調整の手順を説明する文章の空欄に用語を入れる問題が出ています。正解の中身は、「デジタルステレオ図化機で写真座標を測り、GNSS/IMUで得た外部標定要素を合わせて、バンドル法で調整計算を行う。標定点はブロックの四隅と中央付近に配置する」という流れです。

用語をバラバラに覚えるより、この記事の「入力 → 同時調整 → 出力」の流れで押さえると、どの空欄が来ても答えやすくなります。午後(記述)では、写真測量の作業工程(撮影 → 同時調整 → 数値図化 …)の中で問われます。正確な年度・問番号や模範解答は、過去問と国土地理院の解答例で確認してください。

よくある間違い

「同時調整=写真をつなぐ作業」と思うのは勘違いです。写真をつなぐのはパスポイント・タイポイントという“手段”。同時調整は、それを使って外部標定要素と点の座標を計算で求める“中身”のほうです。

「バンドル」を写真の束と思うのも取り違えです。バンドル=光線の束のこと。1つの投影中心から地上へ伸びる光線のまとまりを指します。

外部標定要素を「撮影位置だけ」と覚えるのも失点のもとです。位置(3つ)+傾き(3つ)の6つで、傾き(姿勢)も含みます。

一問一答

問題:同時調整は、作業地域全体を1ブロックとして、原則としてバンドル法により行う。

〇か×か。

答え:

作業規程の準則でも、同時調整は作業地域全体を1ブロックとして、原則バンドル法で行うとされています。標定点はブロックの四隅付近と中央付近に配置します。

問題:バンドル法は、像点・投影中心・地上点が一直線に並ぶ共線条件を手がかりに調整する。

〇か×か。

答え:

光が真っすぐ進むので、写真の像点・カメラの投影中心・地上の点は同じ光線の上にのります。この共線条件を使い、光線の束(バンドル)でブロック全体を最小二乗で調整します。

問題:外部標定要素とは、撮影したときの位置3つだけを指す。

〇か×か。

答え:×

外部標定要素は、撮影位置(3つ)と傾き・姿勢(3つ)を合わせた6つです。位置だけでなく傾きも含みます。

まとめ

同時調整は、空中三角測量の計算にあたる作業で、各写真の外部標定要素(位置と傾き)と、パスポイント・タイポイントの地上座標を、ブロック全体でまとめて求めます。方法はバンドル法。像点・投影中心・地上点が一直線になる共線条件を使い、光線の束で全体を最小二乗で調整するので、少ない標定点で済みます。

試験では「入力(写真座標・標定点・GNSS/IMU) → 同時調整(バンドル法) → 出力(外部標定要素・つなぎ点の座標)」の流れと、共線条件・ブロックの標定点配置を押さえておきましょう。点の役割は空中三角測量の記事とあわせて確認すると混乱しません。

写真測量の計算は、独学だと言葉のイメージがつかみにくいところです。仕組みから解説してほしいときは、通信講座のサンプル講義で雰囲気を確かめる手もあります。

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参考(確認日:2026年7月10日)

  • 公共測量作業規程の準則(国土交通省)第3編 地形測量及び写真測量(同時調整・バンドル法・ブロックの標定点配置)
  • 地理空間情報技術ミュージアム(空中三角測量/バンドル調整・共線条件)
  • 測量士・測量士補試験の試験問題及び解答例(国土地理院)令和2年 測量士 午前 第17問ほか
初心者が学ぶ測量士補 編集部

この記事を書いた人

初心者が学ぶ測量士補 編集部

測量士補・測量士試験の用語・計算・法規を、国土地理院の公式情報と作業規程の準則に照らして整理しています。同時調整・バンドル法の詳しい手順は、作業規程の準則(写真測量)と各年度の解答例で確認することをおすすめします。

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