ソクタ
「切土」と「盛土」、体積をどうやって計算するのかイメージできますか?土量計算の仕組みと計算の流れをここで整理します。
この記事の要点
土量計算とは、道路・河川などの工事で発生する切土・盛土の体積(土の量)を計算することです。断面法による計算の考え方を測量士補試験向けに解説します。
道路や河川の工事では、どれだけの土を削り、どれだけ盛るかを数値で把握する必要があります。
ここでは土量計算の意味・切土と盛土の違い・断面法の考え方を整理します。
土量計算とは、道路・鉄道・河川などの建設工事において、設計地盤面と現地の自然地盤面の差から発生する土の体積(体積量)を計算することです。
計算した土量は工事コストの積算・土の処分計画・盛土材料の調達計画などに使います。
土量計算には横断測量で取得した横断図のデータが基礎となります。
一言でいうと、道路や宅地造成で「どれだけ土を掘るか・盛るか」を事前に計算するものです。ソクタは「引っ越し前に荷物の量を計算してトラックのサイズを決める。それの土バージョン」みたいなイメージをしています。
土量計算で扱う「切土」と「盛土」は施工内容を表す言葉です。
切土と盛土の量を把握することで、「どこで土を削り、どこに土を運ぶか」の土の移動計画(土の配分計画)を立てることができます。
土量計算の代表的な方法は「断面法」です。
応用測量の作業方法は、作業規程の準則(下図)の第5編に規定されています。
路線に沿って一定間隔で横断図(断面)を作成し、各断面の切土・盛土の断面積を求め、隣り合う断面間の体積を積み上げて全体の土量を計算します。
断面法の中でも最もよく使われるのが「平均断面法」です。
似た言葉ですが、次元が全く異なります。
| 項目 | 土量(体積) | 面積 |
|---|---|---|
| 次元 | 3次元(立体) | 2次元(平面) |
| 単位 | m³(立方メートル) | m²(平方メートル) |
| 計算に使うもの | 断面積 × 区間距離 | 座標法・三斜法など |
土量計算では「断面積(面積)」を中間計算として使いますが、最終的な答えは体積(m³)になります。
令和3年第25問(応用測量:路線測量の正誤)では、横断測量の作業として「横断方向に引照点杭を設置する」が出題され、正しくは「見通杭」を設置するとして誤りの選択肢となっています(引照点杭は復元用)。
横断測量→横断図→断面積→平均断面法で土量(体積)を計算するという流れは路線測量の基礎知識として押さえておきましょう。切土と盛土の違い(削るか積むかで方向が逆)も合わせて確認してください。
混同しやすい用語
土量 ↔ 面積
土量は体積(m³)、面積は2次元の広さ(m²)。
土量計算では断面積(m²)を中間値として使うが、最終値は体積。
切土 ↔ 盛土
切土は地盤を削る工事(土が出る)、盛土は土を積み上げる工事(土が必要)。
方向・土の出入りが逆。
問題:切土とは、自然地盤が設計面より低い部分に土を積み上げる工事のことである。
〇か×か。
答え:×
土を積み上げるのは「盛土」です。切土は自然地盤が設計面より高い部分を削り取る工事です。
問題:土量計算の基礎データとして、横断測量で得られた横断図の断面積が使われる。
〇か×か。
答え:〇
横断測量→横断図→断面積を求め、その断面積を使って平均断面法などで土量(体積)を計算します。
問題:土量計算の最終的な答えの単位はm²(平方メートル)である。
〇か×か。
答え:×
土量計算で求めるのは体積であり、単位はm³(立方メートル)です。m²は断面積の単位です。
今回は土量計算について説明しました。
土量計算は建設工事での切土・盛土の体積(m³)を求める計算です。
横断測量で得た断面積をもとに平均断面法などで計算します。
切土は地盤を削る、盛土は土を積む作業で方向が逆です。
試験では横断測量→断面積→土量計算という流れを押さえましょう。
参考法令・規格
※ この記事の確認日:2026年5月
試験での問われ方|ソクタの一言
「横断測量の成果が使われるのはどの計算か」という問いでは「土量計算(平均断面法)」が正解です。
横断図→断面積→土量という流れを一直線に押さえておくと、「どの測量が何に使われるか」という問題に迷わず答えられます。