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球差と気差の違いは?水準測量での補正

ソクタ

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「球差」と「気差」、水準測量でこんな誤差まで考えるの?と驚いたことはありませんか?それぞれの原因と補正の仕組みをここで整理します。

この記事の要点

水準測量における球差と気差の違いを解説します。球差は地球の曲率由来、気差は大気の屈折由来の誤差です。前後の視準距離を等しくすることで相殺されます。

球差は地球の曲率から生じる誤差、気差は大気の屈折から生じる誤差で互いに逆向きに働きます。

ここでは両者の発生原理と前後距離をそろえることで相殺できる理由を整理します。

球差(きゅうさ)とは、地球が完全な球形であることから生じる測量誤差です。

レベルの視準線は水平直線ですが、地球面は曲率をもつため、視準距離が長くなるほど地球面との差が大きくなります。

この差が球差であり、読み取り値を真値より大きくする方向に働きます。

一方、気差(きさ)とは、大気中の温度・気圧の差による密度勾配から光が屈折することで生じる誤差です。

気差は球差と逆方向に働き、大きさは球差の約 1/7 です。

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一言でいうと、地球の丸みと光の曲がりで生じる誤差の話です。難しそうですが、「前後の視準距離を同じにするだけで互いに打ち消し合う」ため、実務上はほとんど意識しなくて大丈夫です。

球差の発生原理

レベルの視準線は理論上の水平面内を伸びますが、地球面は視準距離が長くなるにつれてこの水平面から離れます。

この離れ量が球差です。

球差の大きさは視準距離の2乗に比例します。

視準距離が2倍になると球差は4倍になります。

球差が生じると、遠方の標尺の読み取り値は真値より大きくなります(高い位置を視準してしまう)。

気差の発生原理

大気は高度が低いほど密度が高く、光は密度の高い側(地面側)に向かって曲がる性質があります。

水準測量の点検調整の許容範囲は、作業規程の準則(下図)で定められています。

作業規程の準則 水準測量 点検調整の許容範囲テーブル
出所:国土交通省「公共測量 作業規程の準則」p.33 水準測量の点検調整の許容範囲テーブル

このため、水準測量の視準光線は地球面に沿うように下向きに湾曲します。

この湾曲によって読み取り値が真値より小さくなる方向の誤差が気差です。

気差は球差と逆方向に働くため、球差を部分的に打ち消します。

両者の合計(球差-気差)が両差となります。

球差と気差の比較

2つの誤差の特徴を比較します。

項目 球差 気差
原因 地球の曲率 大気による光の屈折
方向 読み取り値を大きくする 読み取り値を小さくする(球差と逆)
試験ポイント 距離の2乗に比例・前後距離をそろえると消去 球差の約1/7・前後距離をそろえると消去

前後の視準距離を等しくすることで、後視・前視ともに同じ量だけ球差・気差が生じるため、高低差を計算するときに差し引きで消去されます。

試験で問われやすいポイント

測量士補の試験では、令和4年第11問で球差・両差・視準線誤差・零点誤差の語句穴埋め問題が出題されました。球差は「地球が湾曲しているために生じる誤差」、両差は「球差と気差の合計(球差-気差)」として問われます。

「球差は視準距離の2乗に比例する」「気差は球差と逆方向(読み取り値を小さくする)」「前後視準距離を等しくすると両差を小さくできる」の3点を確認しておきましょう。

「気差は球差より大きい」「球差は視準距離に比例する(2乗ではなく1乗)」という誤りの選択肢が繰り返し出題されます。気差は球差の約1/7(球差より小さい)と覚えておいてください。

混同しやすい用語

球差と気差

球差は地球の形状(物理的な原因)、気差は大気の性質(光学的な原因)から生じます。

原因の違いを覚えることで区別しやすくなります。

球差+気差と両差

球差と気差は逆方向のため、合計すると(球差-気差)が両差になります。

「球差+気差」を合計してゼロになるわけではありません。

両差は球差の約 6/7 です。

試験での問われ方|ソクタの一言

「球差は視準距離に比例する」という誤りの選択肢が出ます。正しくは「視準距離の2乗に比例」です。

「気差は球差と同方向に働く」という誤りも頻出です。気差は球差と逆方向(読み取り値を小さくする方向)に働きます。

この2点の誤りに慣れておくと得点につながります。

一問一答

問題:球差は視準距離の2乗に比例して大きくなる。

〇か×か。

答え:

球差は地球の曲率による誤差であり、視準距離が長くなるほど地球面と視準線の乖離が増すため、距離の2乗に比例します。

問題:気差は球差と同じ方向に読み取り値に影響を与える。

〇か×か。

答え:×

気差は球差と逆方向です。球差が読み取り値を大きくする方向、気差は読み取り値を小さくする方向に働きます。

問題:前後の視準距離を等しくすることで、球差と気差の影響を消去できる。

〇か×か。

答え:

前後の視準距離が等しければ、後視と前視で同じ量の球差・気差が生じるため、高低差を計算するときに差し引きで消去されます。

まとめ

今回は球差と気差の違いについて説明しました。

球差は地球の曲率による誤差(距離の2乗に比例・読み取り値を大きくする方向)、気差は大気屈折による誤差(球差の約 1/7・逆方向)です。

前後の視準距離を等しくすることでどちらも消去できます。

この3点は試験の頻出ポイントです。

視準距離の管理についてはこちらの記事も参考にしてください。

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参考法令・規格

  • 測量法(昭和24年法律第188号)
  • 公共測量作業規程の準則(国土交通省)第3章 水準測量
初心者が学ぶ測量士補 編集部

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初心者が学ぶ測量士補 編集部

測量士補試験の用語・計算・法規を、国土地理院の公式情報と作業規程の準則に照らして整理しています。

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