ソクタ
「この登録は国土交通大臣?それとも国土地理院の長?」で手が止まりませんか?測量法の正誤問題は、ここの取り違えを狙ってきます。役割を1回整理すれば、もう迷いません。
この記事の要点
測量法でいちばん混乱するのが「誰の権限か」。覚える軸はシンプルで、個人(測量士・測量士補)の登録と試験は国土地理院の長、会社(測量業者)の登録は国土交通大臣、基本測量は国土地理院。この3本柱で、法規No.1〜2の正誤がほぼ切れます。
測量法には、国土交通大臣・国土地理院・国土地理院の長・都道府県知事など、いくつもの主体が出てきます。似た名前で役割が違うため、正誤問題で取り違えを誘われます。
ここでは、それぞれの役割と「誰が何をするか」を条文番号つきで整理します。
まず、よく出てくる3つの主体を押さえます。名前は似ていますが、立場が違います。
| 主体 | 立場と主な役割 |
|---|---|
| 国土交通大臣 | 国土交通省のトップ。測量業者の登録・養成施設の登録・測量業の監督を担当。 |
| 国土地理院 | 国土交通省の特別の機関。基本測量を行い、測量成果・測量標を管理する(測量法第4条)。 |
| 国土地理院の長 | 国土地理院のトップ。測量士・測量士補の登録と試験を担当する。 |
一言でいうと、「会社(業者)の登録は大臣、個人(測量士・測量士補)の登録は院長、地図づくりの本体(基本測量)は国土地理院」。この3つを分けるのが第一歩です。
試験で最も狙われるのが、登録と試験の担当です。条文で確認します。
| 手続き | 担当 | 条文 |
|---|---|---|
| 測量士・測量士補の登録 | 国土地理院の長 | 第49条 |
| 測量士試験・測量士補試験の実施 | 国土地理院の長 | 第50条・第51条 |
| 測量業者の登録 | 国土交通大臣 | 第55条の5 |
| 養成施設の登録 | 国土交通大臣 | 第51条の4 |
| 基本測量の実施 | 国土地理院 | 第4条 |
測量士補の登録を「国土交通大臣に申請する」とした選択肢は誤りです。正しくは国土地理院の長。逆に、測量業者の登録を「国土地理院の長」とするのも誤りで、こちらは国土交通大臣です。個人=院長、会社=大臣と覚えるのが近道です。
主役の3つに加え、脇役の機関も出ます。役割だけ押さえておきましょう。
| 主体 | 役割 |
|---|---|
| 都道府県知事・市町村長 | 公共測量の計画機関になりうる。知事は測量業者登録簿の閲覧も担当(第55条の12)。 |
| 地方整備局長・北海道開発局長 | 測量業者に関する国土交通大臣の権限の委任先(第59条の2)。 |
| 収用委員会 | 基本測量のための土地の収用・使用について裁決を行う。 |
登録簿の閲覧で知事が出てくるのは、業者の情報を地元でも見られるようにするためです。法定受託事務(国の事務を地方が引き受ける形)として、都道府県・市町村が処理する事務もあります(第60条)。
混同しやすい用語
国土交通大臣 と 国土地理院の長
会社(測量業者)の登録は国土交通大臣、個人(測量士・測量士補)の登録と試験は国土地理院の長。「会社=大臣/個人=院長」で分けます。
国土地理院 と 国土地理院の長
国土地理院は組織(基本測量を行う機関)、国土地理院の長はそのトップ(登録・試験を担当)。条文では役割で使い分けられます。
登録(測量士補) と 登録(測量業者)
問題:測量士補の登録は、国土交通大臣に申請する。
〇か×か。
答え:×
測量士・測量士補の登録は国土地理院の長に申請します(第49条)。国土交通大臣ではありません。
問題:測量業者の登録は、国土交通大臣が行う。
〇か×か。
答え:〇
正しい。測量業者の登録は国土交通大臣です(第55条の5)。
問題:測量士補試験を実施するのは誰か。
答え:国土地理院の長(第51条)。測量士試験も同じく国土地理院の長が行います。
今回は測量法の権限の振り分けについて説明しました。
軸は「個人(測量士・測量士補)の登録と試験は国土地理院の長」「会社(測量業者)の登録は国土交通大臣」「基本測量は国土地理院」。脇役として、知事(計画機関・登録簿閲覧)、地方整備局長等(委任先)、収用委員会(裁決)も押さえておきましょう。
正誤問題は主語のすり替えが定番です。登録・試験が出たら「個人か会社か」を自問すれば迷いません。
参考法令
※ この記事の確認日:2026年6月。条文番号は引用時点のものです。最新の条文は e-Gov 法令検索や国土地理院の公式情報でご確認ください。
試験での問われ方|ソクタの一言
法規(No.1〜2)では、条文の主語をすり替えた正誤問題がよく出ます。「測量士補の登録は国土交通大臣が行う」のように、それっぽいけど主体が違う、というパターンです。
本番では、登録や試験が出てきたら「これは個人?会社?」と一度自問してください。個人なら院長、会社なら大臣。これだけで主語のすり替えに気づけます。