初心者が学ぶ測量士補

初心者が学ぶ測量士補
  1. HOME > 三次元点群測量 > UAV測量と地上レーザ測量の違いは?

UAV測量と地上レーザ測量の違いは?

ソクタ

ソクタ

「UAV測量」と「地上レーザ測量」、どっちがどんな現場に向いているかわかりますか?それぞれの特徴と使い分けをここで整理します。

この記事の要点

UAV測量(ドローン測量)と地上レーザ測量の違いを解説。適用範囲・精度・コスト・測量士補試験での出題ポイントをわかりやすく整理します。

UAV測量は上空から広範囲を計測、地上レーザ測量は地上から近距離を高精度に計測します。

ここでは適用範囲・精度・コストの違いと試験ポイントを整理します。

UAV測量とは、UAV(無人航空機、いわゆるドローン)にカメラやレーザスキャナを搭載し、上空から地形や構造物を計測する測量手法です。

一方、地上レーザ測量は地上に設置したレーザスキャナで周囲の対象物にレーザ光を照射し、三次元座標を取得する手法です。

どちらも点群データを取得できますが、計測する位置と適した用途が異なります。

三次元点群測量の記事一覧

簡単に言えば、ドローンにレーザースキャナを搭載して地形データを取得する方法です。山林・崖・斜面など人が近づけない場所でも高密度な点群が得られます。航空レーザーより低高度で細かいデータを取れるのが特徴です。

UAV測量の仕組みと特徴

UAV測量ではドローンをあらかじめ設定した飛行ルートで自動飛行させ、搭載したカメラまたはレーザスキャナでデータを取得します。

広大な範囲を短時間で計測でき、人が立ち入りにくい場所(急斜面・崖・海岸線)でも安全に測量できます。

ただし強風・雨・霧などの気象条件の影響を受けやすく、飛行許可(航空法に基づく申請)が必要な場所もあります。

レーザを搭載したUAVを「UAVレーザ測量」、カメラを搭載したものを「UAV写真測量」と区別することもあります。

地上レーザ測量の仕組みと特徴

地上レーザ測量では、三脚などに固定したレーザスキャナを複数の地点に設置し、周囲を360度スキャンします。

地上レーザ測量の規定は、作業規程の準則(下図)の第4編に定められています。

作業規程の準則 第4編 地上レーザ測量 第364条 要旨
出所:国土交通省「公共測量 作業規程の準則」p.106 第4編 地上レーザ測量 第364条(要旨)

近距離での高精度計測が得意で、建物の外観・内部構造、トンネル断面、橋梁などの精密計測に使われます。

UAV測量に比べて機動性は低いですが、計測精度が高く、閉鎖空間(室内・トンネル内部)でも使用できます。

複数地点のデータを結合(レジストレーション)して一体の点群を作成します。

UAV測量と地上レーザ測量の比較

それぞれの主な特徴をまとめます。

項目 UAV測量 地上レーザ測量
計測位置 上空(飛行しながら) 地上(固定設置)
適した範囲 広域な地形測量 構造物・狭い場所
精度 概略〜中程度(機種・高度による) 高精度
試験ポイント 広域・気象の影響あり 高精度・閉鎖空間でも可

試験では「UAV測量は広域向け、地上レーザ測量は高精度・構造物向け」という使い分けを問われることがあります。

試験で問われやすいポイント

R5 No.20(令和5年第20問・航空レーザ測量)では「航空レーザ測量のデータは雲の影響を受けない」という記述が誤りとして出題されました(レーザ光は雲で遮断される、正答2)。R5 No.16(令和5年第16問・地上レーザスキャナ)では位相差方式・後方交会法が出題されました(正答3)。

R5 No.19(令和5年第19問・UAV写真点群測量)では三次元形状復元計算・検証点の配置・適用区域が出題されており(正答2)、UAVレーザ・航空レーザ・地上レーザの各手法の特徴を整理しておくことが重要です。

混同しやすい用語

UAV測量 ↔ 地上レーザ測量

UAV測量は「空から」計測、地上レーザ測量は「地上から」計測です。

どちらも点群データを取得しますが、適用範囲と精度が異なります。

レーザ測量 ↔ 写真測量(SfM)

レーザ測量はレーザ光の飛行時間で距離を計測します。

写真測量(SfM)は複数の写真から三次元座標を算出します。

UAVにはどちらも搭載できますが、原理が異なります。

試験での問われ方|ソクタの一言

「地上レーザ測量は精度が高い」「UAV測量は広域に向く」という対比を覚えておくと選択肢の絞り込みが楽になります。

また「UAV測量=レーザ測量」ではなく「UAVにカメラを載せた写真測量もある」という点を混同しないよう注意してください。

一問一答

問題:UAV測量は広域な地形測量に向いており、地上レーザ測量は構造物の精密計測に向いている。〇か×か。

答え:

UAV測量は広範囲を効率よく計測できる一方、地上レーザ測量は近距離での高精度計測が得意です。

問題:地上レーザ測量は屋外にしか使えず、室内やトンネル内部の計測はできない。〇か×か。

答え:×

地上レーザ測量は閉鎖空間(室内・トンネル内部)でも使用できます。これはUAV測量との大きな違いです。

問題:UAV測量で取得したデータは必ずレーザ点群データである。〇か×か。

答え:×

UAV測量で取得したデータが必ずレーザ点群データであるという記述は誤りです。UAVにはカメラも搭載でき、その場合は写真測量(SfM等)となり、レーザ点群ではありません。

まとめ

今回はUAV測量と地上レーザ測量の違いについて説明しました。

UAV測量は上空から広域を計測するのに向いており、地上レーザ測量は地上から高精度な計測ができます。

どちらも三次元点群データを取得しますが、用途・精度・適用範囲が異なります。

UAV=上空から広域計測・地上レーザ=地上から高精度計測。地上レーザは閉鎖空間(室内・トンネル)でも使用できる点が強みです。

三次元点群測量の記事一覧

令和5年 写真・点群分野(No.17〜20)過去問解説はこちら

参考法令・規格

  • 公共測量作業規程の準則(国土交通省)点群測量
  • 測量法(昭和24年法律第188号)
初心者が学ぶ測量士補 編集部

この記事を書いた人

初心者が学ぶ測量士補 編集部

測量士補試験の用語・計算・法規を、国土地理院の公式情報と作業規程の準則に照らして整理しています。

Topへ >>

  1. HOME > 三次元点群測量 > UAV測量と地上レーザ測量の違いは?