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「技術者倫理」という言葉、測量の試験でどう問われるのか、具体的にイメージできますか?試験での出題パターンと、問われる観点をここで整理します。
この記事の要点
測量法規で問われる技術者倫理を整理します。測量士・測量士補に求められる守秘義務・公正な測量・成果管理の義務とその試験での見方を確認できます。
測量士補の試験では、技術者倫理に関する問題が法規分野に含まれることがあります。
ここでは技術者倫理が測量の場面でどう問われるかを整理します。
技術者倫理とは、測量士・測量士補が専門家として業務を行ううえで守るべき職業的な規範のことです。
測量士補試験では、技術者倫理そのものを論じる問題より、測量法に定められた具体的な義務規定(守秘義務・不正行為の禁止・登録の取り消しなど)が問われることが多いです。
「これは倫理的に正しいか」という問い方より、「測量法で定められている義務か否か」という形で出題されます。
測量士・測量士補の登録制度との関係については、下記も参考になります。
一言でいうと、測量士・測量士補が守るべき職業倫理の話です。成果の正確性・守秘義務・社会への責任など、技術者としての行動規範が求められます。
測量法では、測量士・測量士補に対していくつかの義務と禁止事項を定めています。
代表的なのは次の3点(守秘義務・名義貸しの禁止・不正行為の禁止)です。
| 義務・禁止事項 | 内容 | 違反した場合 |
|---|---|---|
| 守秘義務 | 業務上知り得た秘密を正当な理由なく漏らしてはならない | 罰則・登録取り消しの対象 |
| 名義貸しの禁止 | 自分の名義を他人に使わせて測量業務を行わせてはならない | 登録取り消しの対象 |
| 不正行為の禁止 | 測量業務において不正・不誠実な行為をしてはならない | 登録取り消しの対象 |
守秘義務の「正当な理由」とは、たとえば法令に基づく行政機関への報告義務や裁判所からの命令などが該当します。
依頼者・施主の許可があっても、それだけでは守秘義務を免れる「正当な理由」とは言えない点に注意してください。
名義貸しの具体例としては、「別の人物が実際に測量を行っているのに、登録された測量士補の名前で成果を提出する」といった行為が該当します。
登録の取り消しを受けた場合、測量法上、その後一定期間(法定の欠格期間)は再登録できない制限があります。
この欠格期間は測量法の条文に定められているため、最新の測量法で確認してください。
技術者倫理は法律に書かれていない道義的な規範を含みますが、試験問題で問われるのは主に測量法に明記された義務です。
守秘義務・名義貸しの禁止などの倫理規定は、測量法(下図)で定められています。
「守秘義務は測量法に規定されているか」「名義貸しは禁止されているか」という形の問いが出ます。
倫理的規範と法的義務は重なる部分が多いですが、試験では「法律に規定があるか」が判断の基準になります。
「倫理的に問題なければ法的にも問題ない」とは限らない点に注意してください。
技術者倫理は測量士・測量士補個人の行動規範に関するもので、作業規程の準則は測量作業の技術的な手順に関するものです。
両者は役割が異なります。
| 項目 | 技術者倫理(測量法上の義務) | 作業規程の準則 |
|---|---|---|
| 対象 | 測量士・測量士補個人の行動 | 測量作業の技術的手順・精度 |
| 法的根拠 | 測量法(義務・禁止事項の規定) | 測量法第34条(技術基準の規定) |
| 違反した場合 | 登録取り消し・罰則の対象 | 作業の不適合・是正措置の対象 |
| 試験での出方 | 守秘義務・名義貸し禁止が問われる | 技術基準・適用対象が問われる |
「作業規程の準則を守ることが技術者倫理だ」という考え方は正確ではありません。
技術者倫理は個人の職業的責任に関するものです。
両者を混同しないよう区別して理解してください。
令和4年第2問(法規)では、「公共測量に従事する技術者が留意しなければならないこと」として、「私有地立ち入り証明書はカラーコピーで携帯した」「貸与されたUSBメモリを紛失したが測量計画機関に報告しなかった」という選択肢が誤りとして出題されています。証明書は原本の携帯が必要で、貸与資料の紛失は報告義務があります。
守秘義務・名義貸し禁止が直接問われた出題はR2〜R6の法規No.1〜4では確認されていませんが、「業務上知り得た秘密を正当な理由なく漏らしてはならない」「名義を他人に貸してはならない」という測量法上の規定は基本知識として押さえておきましょう。
混同しやすい用語
技術者倫理 と 作業規程
技術者倫理は測量士・測量士補の個人的な行動規範(守秘義務・名義貸し禁止など)に関するものです。
作業規程の準則は測量作業の技術的な手順・精度基準を定めるものです。
適用対象が「人」か「作業」かで区別できます。
義務 と 倫理
測量法に明記された義務(守秘義務・不正行為の禁止)は法的に強制力があります。
倫理的規範は法律に書かれていない場合もありますが、試験では法律上の義務として規定されているかどうかが判断基準になります。
問題:測量士補には、業務上知り得た秘密を漏らしてはならない守秘義務が測量法に定められている。
○か×か。
答え:○
測量法では測量士・測量士補の守秘義務が規定されています。業務上知り得た秘密は正当な理由なく漏らしてはなりません。
問題:測量士補が他人に自分の名義を使って測量業務を行わせることは、測量法上認められている。
○か×か。
答え:×
名義の貸与は測量法で禁止されています。違反した場合は登録取り消しや罰則の対象になります。
問題:技術者倫理は職業的な規範であり、違反しても測量法上の罰則の対象にはならない。
○か×か。
答え:×
守秘義務違反・名義貸しなど、倫理に反する行為が測量法で明確に禁止されている場合は罰則の対象になります。倫理と法的義務は重なる部分があります。
今回は技術者倫理について説明しました。
測量士補に求められる技術者倫理の中心は、測量法に定められた守秘義務・名義貸し禁止・不正行為の禁止です。
試験では「法律に定められた義務かどうか」という視点で問題を読むことが有効です。
測量士・測量士補の登録制度についても合わせて確認してください。
参考法令・規格
※ この記事の確認日:2026年5月
試験での問われ方|ソクタの一言
「測量士補には守秘義務がある」→ 正しい。
「業務上知り得た秘密は、依頼者の許可があれば漏らしてよい」→ 誤り。依頼者の許可は正当な理由にならない。
「自分の名義を他人に貸して測量業務を行わせることは禁止されている」→ 正しい。
「登録取り消しは不正行為があった場合にのみ行われる」→ 誤り。名義貸しなど他の違反でも対象になる。
この4パターンを押さえておくと、法規の倫理問題は対応しやすくなります。