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令和5年 測量士 午後 No.5(応用測量)の解説|問B 円曲線の設計変更(R'=564m・46m短縮)

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令和5年 午後 No.5(応用測量)の解説です。この記事では、計算の問B(円曲線の設計変更)を中心に扱います。曲線中点を中心O方向に50m動かしたとき、新しい曲線半径R'(564m)と、道路がどれだけ短くなるか(46m)を求めます。問A(路線)・問C(用地)・問D(河川)の答えもまとめます。

問B(円曲線の設計変更)の問題

直線部分BP〜BC、円曲線部分BC〜EC(中心O・半径R)、直線部分EC〜EPからなる道路を計画した。円曲線上に遺跡が見つかったため、交点IP・起点BP・終点EP・交角Iは変えずに、曲線中点SPを点O方向に50m移動させた点SP'を新しい曲線中点とする円曲線BC'〜EC'に設計変更する。

設計変更前の円曲線半径R=400m、交角I=80°、直線部分BP〜BC及びEC〜EPはそれぞれ200m、π=3.142とする。

問B-1 設計変更後の道路の概略図形(作図)。問B-2 設計変更後の円曲線半径R'(m単位・四捨五入)。問B-3 設計変更後の道路BP〜SP'〜EPは、設計変更前のBP〜SP〜EPより幾ら短いか(m単位・四捨五入)。問B-4 クロソイド曲線の性質の選択。

答え(先に確認)

問B-2 R'=564m 問B-3 46m 短い

問B-4 ア=大きく/イ=長く/ウ=小さく

問B-2:新しい曲線半径R'(外距で考える)

かぎは外距(交点IPから曲線中点までの距離)=R(sec(I/2)−1)です。曲線中点をO方向に動かす意味を、まず押さえます。

ステップ1:SP'はIPからどれだけ遠いか 中心Oは、IPから見て曲線中点SPの向こう側にあります。SPをO方向に50m動かす=IPから50m遠ざけることなので、新しい外距は旧外距より50m大きくなります。

旧外距 = R(sec(I/2)−1)、新外距 = R'(sec(I/2)−1)
新外距 = 旧外距 + 50 → R'(sec(I/2)−1) = R(sec(I/2)−1) + 50

ステップ2:R'を解く I=80°なのでI/2=40°、sec40°=1/cos40°=1/0.766=1.3054。sec40°−1=0.3054。

R' = R + 50 ÷ (sec40°−1) = 400 + 50 ÷ 0.3054 = 400 + 163.7 = 約 564 m

四捨五入して R'=564m です。半径が大きくなる(400→564)のは、曲線中点をふくらませた(外側へ動かした)ぶんカーブがゆるくなるからです。

問B-3:道路はどれだけ短くなるか

道路長は2×直線部+円弧です。半径が変わると、円弧だけでなく直線部の長さも変わるのがポイントです(BPは固定、BCが動く)。

ステップ1:接線長と直線部 接線長TL=R·tan(I/2)。tan40°=0.8391。

項目設計変更前設計変更後
接線長 TL=R·tan40°400×0.8391=335.6m564×0.8391=473.0m
直線部(片側)200m(335.6+200)−473.0=62.6m
円弧=R×I(rad)400×1.3964=558.6m564×1.3964=787.2m

直線部は、BP(IPから335.6+200=535.6m)を固定したまま、BCがBC'(IPから473.0m)へ動くので、535.6−473.0=62.6mに短くなります。

ステップ2:道路長を合計して差をとる 交角I=80°をラジアンに直すと 80×3.142÷180=1.3964rad。

設計変更前 = 2×200 + 558.6 = 958.6m
設計変更後 = 2×62.6 + 787.2 = 912.4m
差 = 958.6 − 912.4 = 約 46 m 短い

四捨五入して46m。半径が大きくなって円弧は長くなったのに道路全体は短くなるのは、直線部が大きく縮むためです。

問B-4:クロソイドの性質(選択)

クロソイドはA²=R·L(A=パラメータ、R=半径、L=曲線長)で決まります。この式から読み取ります。

  • 接線角一定で半径Rが大きく → パラメータAは大きく(ア)
  • 半径一定でパラメータAが大きく → 曲線長Lは長く(イ) ※L=A²/R
  • 曲線長一定で接線角が大きく → パラメータAは小さく(ウ)

くわしくはクロソイド曲線の記事で、A・R・Lの関係を整理しています。

この問題の典型ミス

曲線中点をO方向に動かすと外距が「小さくなる」と勘違いするのが最頻出ミスです。OはIPの反対側にあるので、O方向=IPから遠ざかる=外距は大きくなります。だから半径R'も大きくなります。

問B-3では、直線部の長さも変わることを忘れないこと。BPは固定で、BCが動くので、直線部=(旧接線長+200)−新接線長です。円弧はラジアンで計算します。

問A・問C・問D の答えの要点

No.5は応用測量の総合問題で、問A(路線測量)・問C(用地測量)・問D(河川測量)もあります。要点だけまとめます。

答え(先に確認)

問A(路線測量) A-3 点検=条件点の座標決定に用いた既知点以外の既知点から求めた座標値の較差により点検する/A-4 点検測量は2方法(①選択された横断面で再度横断測量を実施し横断面図を重ね合わせ横断形状を比較 ②中心杭と末端見通杭の距離・標高の測定値と点検測量値を比較)

問C(用地測量) C-1 中心杭5本/用地幅杭12本/用地境界仮杭11本 C-2 道路拡幅で切り取られる面積=156m²(座標法) C-3 ア=復元測量/イ=公図等転写図/ウ=土地調査表/エ=同意/オ=土地境界確認書 C-4 標定点は作業地域周辺を囲むように3点以上を標準として配置

問D(河川測量) D-1 ア=縦断面図/イ=水準基標/ウ=3級/エ=4級/オ=間接/カ=単観測昇降式/キ=計画河床高/ク=計画高水位/ケ=1,000/コ=200 D-2 サ=水底部/シ=水位/ス=潮位/セ=横断面図 D-3 水深=音響測深機・ロッド/測深位置=ワイヤーロープ・トータルステーション

問C-2の面積は、境界点PQRSの座標から座標法で求めます(道路拡幅で切り取られる部分=156m²)。用地測量の全体像は用地測量の記事、河川測量は河川測量の記事もあわせてどうぞ。

まとめ

令和5年 午後 No.5の問Bは、円曲線の設計変更。曲線中点をO方向に50m動かす=外距を50m増やすことなので、R'(sec40°−1)=R(sec40°−1)+50からR'=564m。道路長は2×直線+円弧で、直線部が縮むぶん約46m短くなります。「O方向=外距が増える」「直線部も変わる」がカギです。

路線・曲線の計算があいまいな人は、先に用語解説で式を固めてから、この過去問で流れをなぞると効きます。

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参考(確認日:2026年7月12日)

  • 国土地理院「令和5年 測量士試験 問題及び解答例」午後 No.5(応用測量)問A〜D(問題文・図・数表は要約引用、正解・数値は公表資料で確認)
  • 円曲線・クロソイド曲線(接線長TL=R·tan(I/2)・外距=R(sec(I/2)−1)・A²=R·L)
  • 公共測量作業規程の準則(国土交通省)第5編 応用測量(路線測量・用地測量・河川測量)
初心者が学ぶ測量士補 編集部

この記事を書いた人

初心者が学ぶ測量士補 編集部

測量士補・測量士試験の用語・計算・法規を、国土地理院の公式情報と作業規程の準則に照らして整理しています。応用測量の計算は、各年度の問題・解答例とあわせて確認することをおすすめします。

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