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令和7年 午後 No.2(基準点測量)の解説です。この記事では、計算の問B(GNSS・電子基準点)を中心に扱います。20年間で蓄積する地殻変動の量(1.5kmで6mm・20kmで80mm)を計算し、電子基準点を既知点にするときセミ・ダイナミック補正が必要になる理由を、数値で確かめます。問A(TSによる基準点測量の記述)の答えもまとめます。
GNSS測量機を用いた3級基準点測量を、既知点に電子基準点のみを用いたスタティック法で実施する。問B-1(観測図の作図)・問B-2(点検路線の作図)に続き、地殻変動の影響を計算する。
問B-3 20年間で蓄積する地殻変動量を、既知点間の距離が1.5kmと20kmのそれぞれについて求める(mm単位・四捨五入)。条件:地殻変動による10km当たりの相対的な位置の変化は一様に2mm/年。問B-4 電子基準点のみを既知点とするとき、セミ・ダイナミック補正を適用する理由(語群:既知点・距離・地殻変動・不整合/70字以内)。
出典:国土地理院ウェブサイト「測量士・測量士補試験の試験問題及び解答例」(令和7年 測量士試験 午後 No.2 問B)。問題文・図は要約(図は原本参照)。数値は公表資料で確認しています。
地殻変動は、距離に比例して、毎年一定の割合で蓄積します。式は「10kmあたりの年変化 ×(距離/10km)×年数」です。
ステップ1:1.5kmの場合
2mm/年 × (1.5km ÷ 10km) × 20年 = 2 × 0.15 × 20 = 6 mm
ステップ2:20kmの場合
2mm/年 × (20km ÷ 10km) × 20年 = 2 × 2 × 20 = 80 mm
1.5kmで6mm、20kmで80mm。距離が長いほど、蓄積する地殻変動量は大きくなります(ここでは10倍以上の差)。
問B-3で数値を出したとおり、既知点間の距離が長いほど地殻変動の影響(ひずみ)が大きくなります。電子基準点は互いに遠いので、この影響が無視できません。
電子基準点のみを既知点にすると、既知点までの距離が長くなり、地殻変動によって既知点の座標(測量成果)と基線解析結果に不整合が生じます。これをそろえるために、セミ・ダイナミック補正で既知点の座標を今期座標に直します(語群:既知点・距離・地殻変動・不整合)。
補正の中身(元期座標を地殻変動補正パラメータでずらす計算)は、令和4年 午後 No.2で扱っています。あわせてどうぞ。
「10kmあたり」を距離に換算し忘れるのが定番のミスです。2mm/年は「10kmあたり」の値なので、実際の距離が1.5kmなら(1.5/10)倍、20kmなら(20/10)倍します。年数20年も掛けるのを忘れないこと。
問B-4は語群(既知点・距離・地殻変動・不整合)を全部使うのが条件です。「距離が長い→地殻変動の影響大→測量成果と不整合」という因果でつなぎます。
令和7年 午後 No.2の問Bは、地殻変動量の計算とセミ・ダイナミック補正の理由。地殻変動量=2mm/年×(距離/10km)×20年で、1.5km→6mm・20km→80mm。距離が長いほど影響が大きく、電子基準点(遠い既知点)では不整合が出るのでセミ・ダイナミック補正が要る、という流れです。
電子基準点・地殻変動・測地成果があいまいな人は、先に用語解説で固めてから、この過去問で流れをなぞると効きます。
No.2は基準点測量の総合問題で、問A(TSによる基準点測量の記述)もあります。要点だけまとめます。
出典:国土地理院「令和7年 測量士試験 問題及び解答例」午後 No.2 問A(問題文は要約、答えは公表資料で確認)。
答え(先に確認)
問A-1 ア=平均計画/イ=選点/ウ=永久/エ=点の記/オ=精度管理/カ=品質評価
問A-2(後続のTS4級基準点測量での利用)発見が容易な場所に選点する/基準点間の視通が確保できる場所に選点する
問A-3(結合多角網の精度管理で考慮)単位多角形の辺数/路線の辺数
問A-4(点検路線の選定条件)既知点と既知点を結合させる/全ての既知点を1つ以上の点検路線で結合させる
基準点測量の工程・網平均は網平均計算の記事、三次元網平均の記事もあわせてどうぞ。
基準点測量の計算は、独学だと流れをつかみにくいところです。体系立てて学びたいときは、通信講座のサンプル講義で解説の雰囲気を確かめる手もあります。
料金・特典・講座内容は公式で要確認。
参考(確認日:2026年7月12日)
※ この記事の確認日:2026年7月
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答え(先に確認)
問B-3 既知点間の距離1.5km:6mm/20km:80mm
問B-4(例)作業地域から既知点までの距離が一般に長くなることから、地殻変動による測量成果の不整合が生じる可能性があるため。