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令和6年 午後 No.4(地図編集・地図投影)の解説です。この記事では、計算の問C(地理院地図のタイルシステム)を中心に扱います。ズームレベルとタイルの枚数(2のべき乗)、タイル座標の親子関係、経度からX座標を求める式、隣り合う9枚が1枚に収まる最大ズームを求めます。問A(地図編集)・問B(地図投影・UTM)の答えもまとめます。
地理院地図では、世界地図画像を正方形タイルに分割して配信する「タイルシステム」を使う。ズームレベルz=0は世界地図画像を1枚のタイルで表し、zを1つ上げるごとに1枚を縦横2分割(2×2=4枚)する。タイル座標(X,Y)は左上を(0,0)とし、Xは東向きに、Yは南向きに1ずつ増える。
問C-1 z=Nの分割数〔ア〕、親タイル(a,b)に対応する子タイルの座標〔イ〕〔ウ〕、z=8のタイル枚数〔エ〕、経度からX座標を求める式の〔オ〕とその結果〔カ〕。問C-2 z=12のタイルがz=11のどのタイルに含まれるか(キ〜コ)、隣り合う9枚のタイルが1枚に収まる最大ズーム〔サ〕とその座標〔シ〕〔ス〕。
出典:国土地理院ウェブサイト「測量士・測量士補試験の試験問題及び解答例」(令和6年 測量士試験 午後 No.4 問C)。問題文・図・数表は要約。数値は公表資料で確認しています。
ア(z=Nの分割数) z=0が1枚、ズームを1つ上げるごとに縦横2倍に分割します。z=Nでは縦横それぞれ2N分割、合計2N×2N枚です。
イ・ウ(親タイルと子タイル) ズームを1つ上げると1枚が2×2の4枚になります。z=Nのタイル(a,b)に対応するz=N+1のタイルは、左上が(2a, 2b)で、(2a+1,2b)・(2a,2b+1)・(2a+1,2b+1)の4枚です。だからイ=2a、ウ=2b。
エ(z=8の枚数) z=8は縦横それぞれ28=256枚です。
オ・カ(経度からX座標) 横方向は西経180°〜東経180°(−180°〜+180°)の全体を2z枚で表します。経度を−180°側から0として数えるので、経度に+180°して360°で割り、タイル枚数を掛けます。
X = ⌊ 2z × (経度 + 180) ÷ 360 ⌋ (⌊ ⌋は小数点以下切り捨て)
z=8・東経120°:X = ⌊ 256 × (120 + 180) ÷ 360 ⌋ = ⌊ 256 × 300 ÷ 360 ⌋ = ⌊ 213.3 ⌋ = 213
オ=180(+180°の補正)、カ=213です。
キ〜コ(z=12 → z=11) ズームを1つ下げると、タイル座標X・Yを2で割って小数点以下を切り捨て(floor)ます。
| z=12のタイル | 計算 | z=11のタイル |
|---|---|---|
| (3,560, 1,606) | ⌊3560/2⌋, ⌊1606/2⌋ | (1,780, 803)(キ・ク) |
| (3,562, 1,608) | ⌊3562/2⌋, ⌊1608/2⌋ | (1,781, 804)(ケ・コ) |
サ・シ・ス(9枚が1枚に収まる最大ズーム) z=12で並ぶ9枚は、X=3,560〜3,562、Y=1,606〜1,608。ズームを下げるごとにX・Yを半分(floor)にしていき、X座標もY座標も全部が同じ値になったズームが答えです。
| z | Xの範囲 | Yの範囲 | 1枚か |
|---|---|---|---|
| 12 | 3,560〜3,562 | 1,606〜1,608 | × |
| 11 | 1,780〜1,781 | 803〜804 | × |
| 10 | 890 | 401〜402 | ×(Yが2つ) |
| 9 | 445 | 200〜201 | ×(Yが2つ) |
| 8 | 222 | 100 | ○ |
z=8でX・Yがともに1つの値(222, 100)にまとまるので、サ=8、シ=222、ス=100です。
ズームを下げるときに「2で割る」だけで、切り捨て(floor)を忘れるのが定番のミスです。タイル座標は整数なので、必ず小数点以下を切り捨てます。3,561/2=1,780.5→1,780のように、隣どうしのタイルが同じ親にまとまるのは切り捨てのおかげです。
経度→X座標の式では、経度に+180°してから割ります(西経180°を0に合わせるため)。この+180°を忘れると位置がずれます。
No.4は地図編集・地図投影の総合問題で、問A(地図編集)・問B(地図投影・UTM)もあります。要点だけまとめます。
出典:国土地理院「令和6年 測量士試験 問題及び解答例」午後 No.4 問A・問B(問題文は要約、答えは公表資料で確認)。
答え(先に確認)
問A(地図編集) A-1 図葉数=22枚 A-3 図郭の寸法 X軸方向84.0cm/Y軸方向70.0cm A-4 河川などの有形線と行政界などの無形線が重複・近接する場合は、無形線を転位する
問B(地図投影・UTM) B-1 正誤 1=×(ガウスの等角投影法/ガウス・クリューゲルの等角投影法)/2=×(0.9999)/3=○/4=×(130)/5=×(大きくなる) B-2=1,619秒 B-3 ア=距離/イ=方位/ウ=500/エ=2,040 B-4 UTMは極を地図主点とし、中緯度付近に標準緯線を設けると、その周辺に東西方向のひずみが小さい地域を確保できる
地図投影(UTM・平面直角座標系・正角/正積)は地図投影法の記事、ウェブ地図・タイルは基盤地図情報・地理院地図の記事もあわせてどうぞ。午前の令和8年 No.22(メルカトルと最短経路)とも関係します。
令和6年 午後 No.4の問Cは、地理院地図のタイルシステムの計算。z=Nは2N分割、親(a,b)→子(2a,2b)…、経度→X=⌊2z×(経度+180)/360⌋、ズームを下げるとX・Yを2で割って切り捨て。9枚が1枚に収まる最大ズームはz=8(222,100)です。「切り捨てを忘れない」「経度は+180°」がカギです。
ウェブ地図や地図投影があいまいな人は、先に用語解説で固めてから、この過去問で流れをなぞると効きます。
地図編集・地図投影の計算は、独学だと考え方がつかみにくいところです。体系立てて学びたいときは、通信講座のサンプル講義で解説の雰囲気を確かめる手もあります。
料金・特典・講座内容は公式で要確認。
参考(確認日:2026年7月12日)
※ この記事の確認日:2026年7月
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答え(先に確認)
問C-1 ア=2N/イ=2a/ウ=2b/エ=256/オ=180/カ=213
問C-2 キ=1,780/ク=803/ケ=1,781/コ=804/サ=8/シ=222/ス=100