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令和4年 測量士 午前 No.2の解説|地心直交座標系での点の動き(X・Y・Zのグラフ)

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令和4年 午前 No.2は、地心直交座標系の理解を問うグラフ選択問題です。地球上を動く点の座標(X, Y, Z)が、時間とともにどう変わるかを選びます。計算というより、地心直交座標(XYZ)の意味が分かっているかがカギです。

問題(令和4年 午前 No.2)

回転楕円体の表面上の点A・Bと、A・Bを結ぶ表面上の最短経路を移動する点Pを考える。A(北緯0°0′0″、東経135°0′0″、楕円体高0m)、B(北緯60°0′0″、東経135°0′0″、楕円体高0m)。点Pが時刻t=0からt=100(秒)までの間に一定の速さでAからBへ移動するとき、時刻tと点Pの地心直交座標(X, Y, Z)の関係を表すグラフとして最も適当なものはどれか(縦軸の単位はkm)。

答え=1(Xが負のまま0へ近づき、Yが正のまま減少、Zが0から増加するグラフ)

経度135°でX負・Y正、緯度が0°→60°に増えるのでZが0から増加、|X|・|Y|は減少します。

まず、地心直交座標の式を思い出す

緯度φ・経度λの点の地心直交座標は、次のようになります(N=卯酉線曲率半径)。

X = N·cosφ·cosλ / Y = N·cosφ·sinλ / Z = N(1−e²)·sinφ

ポイントは、X・Yは経度λのcos・sinで符号が決まり、Zは緯度φのsinで決まること。X軸は経度0°(本初子午線)方向、Y軸は東経90°方向、Z軸は北極方向です。

ステップ1:経度135°でX・Yの符号を決める

A・Bはどちらも東経135°。cos135°<0だからX<0(負)、sin135°>0だからY>0(正)。移動中ずっと経度は135°なので、Xは負、Yは正のままです。

ステップ2:AとBの座標を計算する

実際に計算すると、次のようになります(GRS80)。

緯度X(km)Y(km)Z(km)
A−4,510+4,5100
B60°−2,261+2,261+5,500

Aは赤道上(緯度0°)なのでZ=0。Bは北緯60°なのでZが大きく(約5,500km)なります。

ステップ3:X・Y・Zの動きから正しいグラフを選ぶ

AからBへ移動する間の、各座標の動きはこうです。

  • X:−4,510 → −2,261。負のまま、0に近づいていく(上がっていく)
  • Y:+4,510 → +2,261。正のまま、減っていく。
  • Z:0 → +5,500。0から増えていく。

緯度は0°→60°へ一定の速さで進むので、cosφ・sinφの形にそって直線ではなく緩やかな曲線になります。この「X負で上昇・Y正で下降・Zが0から上昇」を満たすグラフが正解(選択肢1)です。

この問題の典型ミス

Zを緯度でなく高さ(楕円体高)と勘違いするのが定番のミスです。楕円体高は0mでも、Z座標は「地球の中心から北極方向の成分」なので、緯度が上がればZは大きくなります。Z=0は赤道、Zが最大は北極です。

X・Yの符号を経度で取り違えないこと。東経135°は第2象限(cos負・sin正)なのでX負・Y正。経度0°ならX正・Y0、東経90°ならX0・Y正、と軸の向きで決まります。

「一定の速さ」なので緯度は時間に比例して増えますが、X・Y・Zは三角関数なので、グラフは直線ではなく曲線になります。直線のグラフを選ばないこと。

まとめ

令和4年 午前 No.2は、地心直交座標系での点の動きです。①経度135°でX負・Y正 → ②緯度0°→60°でZが0から増加、|X|・|Y|は減少 → ③曲線で表れるグラフ(選択肢1)が答えです。X・Yは経度、Zは緯度で決まる、という座標の意味が分かれば計算しなくても選べます。

地心直交座標があいまいな人は、先に地心直交座標・ITRF・測地成果2024の記事で「XYZ軸の向き」を、三角関数で「cos・sinの符号」を固めると、この種の問題がすっと解けます。

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参考(確認日:2026年7月10日)

  • 国土地理院「令和4年 測量士試験 問題及び解答例」午前 No.2(問題文・グラフは要約引用、正解=1・数値は公表資料で確認)
  • 地心直交座標系(X=N·cosφ·cosλ、Y=N·cosφ·sinλ、Z=N(1−e²)·sinφ)と軸の向き
  • 地心直交座標系(平成14年国土交通省告示第185号)、GRS80回転楕円体
初心者が学ぶ測量士補 編集部

この記事を書いた人

初心者が学ぶ測量士補 編集部

測量士補・測量士試験の用語・計算・法規を、国土地理院の公式情報と作業規程の準則に照らして整理しています。地心直交座標系は、各年度の問題・解答例とあわせて確認することをおすすめします。

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