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令和2年 測量士 午前 No.15の解説|放射法の位置の標準偏差(7.6mm)

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令和2年 午前 No.15は、放射法で求めた点の位置の標準偏差を求める問題です。距離の誤差(前後方向)と角度の誤差(横方向)を合成します。放射法の標高の精度(平成29年 No.15)の"水平位置版"で、誤差伝播がカギです。

問題(令和2年 午前 No.15)

トータルステーションで細部測量を実施し、既知点Aから求める点Bを観測して、方位角T=25°、距離S=190mを得た。距離測定の標準偏差が5.95mm、角度測定の標準偏差が5″のとき、求める点Bの位置の標準偏差はいくらか。最も近いものを選べ(角度1ラジアン=2×10⁵秒)。

選択肢:1. 4.8mm 2. 6.0mm 3. 6.2mm 4. 7.0mm 5. 7.6mm

答え=5(7.6 mm)

距離方向の誤差5.95mmと横方向の誤差(S×σθ=4.75mm)を2乗和のルートで合成。√(5.95²+4.75²)=7.6mmです。

考え方:位置の誤差は「前後」と「横」の合成

放射法で点Bを決めるとき、誤差は2方向から来ます。距離の測り間違い=前後(放射方向)の誤差と、角度の測り間違い=横(放射に直角)の誤差。この2つは直角なので、2乗和のルートで合成します。

位置の標準偏差 = √( σD² + (S·σθ)² )

σDが前後方向、S·σθが横方向の誤差です(角度誤差σθは、距離Sだけ離れると横に S×σθ ずれる)。

ステップ1:横方向の誤差(S×σθ)

角度をラジアンに直して、距離を掛けます。

σθ = 5″ ÷(2×10⁵)= 2.5×10⁻⁵ rad
横方向の誤差 = S × σθ = 190,000mm × 2.5×10⁻⁵ = 4.75 mm

ステップ2:前後と横を合成する

位置の標準偏差 = √(5.95² + 4.75²) = √(35.40 + 22.56) = √57.96 ≒ 7.6 mm

選択肢5の7.6mmと一致します。前後(5.95mm)と横(4.75mm)が同じくらいで、どちらか一方だけでは足りない、バランスのよい問題です。

この問題の典型ミス

方位角25°を使おうとするのが定番のひっかけです。位置の標準偏差の大きさは、点がどの方位にあるか(方位角)にはよりません。方位角はダミーで、使うのは距離Sと2つの標準偏差だけです。

角度をラジアンに直すのを忘れないこと。5″=2.5×10⁻⁵ラジアン。これに距離をかけて横方向の誤差にします。

前後と横は「足す」のではなく「2乗和のルート」で合成(直角だから)。5.95+4.75=10.7mmとしないこと。

まとめ

令和2年 午前 No.15は、放射法で求めた点の位置の標準偏差です。①横方向の誤差=S×σθ=4.75mm → ②位置の標準偏差=√(σD²+(S·σθ)²)=√(5.95²+4.75²)=7.6mm(選択肢5)です。「距離の誤差=前後、角度の誤差=横、直角だから2乗和のルート」が骨格です。

放射法の精度は、標高版(平成29年 No.15)と水平位置版(この問題)をセットで押さえると、誤差伝播の使い方が身につきます。

誤差の合成や精度計算は、独学だと単位や合成の仕方でつまずきやすいところです。体系立てて学びたいときは、通信講座のサンプル講義で解説の流れを確かめる手もあります。

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参考(確認日:2026年7月11日)

  • 国土地理院「令和2年 測量士試験 問題及び解答例」午前 No.15(問題文は要約引用、正解=5・数値は公表資料で確認)
  • 放射法の位置の標準偏差 σ=√(σD²+(S·σθ)²)、角度のラジアン換算(1rad=2×10⁵秒)
  • 測量の誤差論(距離方向と横方向の誤差の合成)
初心者が学ぶ測量士補 編集部

この記事を書いた人

初心者が学ぶ測量士補 編集部

測量士補・測量士試験の用語・計算・法規を、国土地理院の公式情報と作業規程の準則に照らして整理しています。位置の精度・誤差伝播は、各年度の問題・解答例とあわせて確認することをおすすめします。

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