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平成29年 測量士 午前 No.17の解説|比高による空中写真の重複度(基準面で45%)

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平成29年 午前 No.17は、比高(標高差)による空中写真の重複度の問題です。標高が高いほど撮影範囲が狭くなり、重複度が下がります。撮影対地高度写真縮尺と同じ「画面距離・素子寸法・地上画素寸法」の関係が土台です。

問題(平成29年 午前 No.17)

標高0m〜500mの土地で、デジタル航空カメラによる鉛直空中写真を撮影する。撮影範囲全体にわたって隣接コースの重複度が30%より小さくならないように計画した。撮影基準面(標高0m)における隣接コースの重複度は何%か。最も近いものを選べ。画面距離7cm、素子寸法6μm、画面17,000画素×11,000画素、撮影基準面の地上画素寸法20cm、等高度撮影、画面短辺が撮影基線と平行。

選択肢:1. 30% 2. 35% 3. 40% 4. 45% 5. 50%

答え=4(45%)

最も高い標高500mで重複度30%になるコース間隔(1,870m)を決め、それを基準面(0m)の撮影範囲3,400mにあてはめると45%になります。

考え方:高い所ほど重複度は小さい

等高度で飛ぶので、標高が高い(カメラに近い)場所ほど、その地面での撮影範囲は狭くなります。コース間隔が同じでも、撮影範囲が狭ければ重なりは減る=重複度が小さい。だから重複度が最小になるのは、最も標高の高い場所(500m)。そこで30%になるように計画します。

ステップ1:撮影高度と、基準面の撮影範囲

撮影高度(撮影基準面から)=画面距離×地上画素寸法÷素子寸法。隣接コース方向は長辺(17,000画素)です(短辺が撮影基線と平行なので)。

撮影高度 = 0.07 × 0.20 ÷ 0.000006 = 2,333m(標高0mの地面まで)
基準面の撮影範囲(横)= 17,000画素 × 0.20m = 3,400m

ステップ2:標高500mでの撮影範囲

標高500mでは、地面がカメラに500m近い=対地高度が2,333−500=1,833m。その分、地上画素寸法も撮影範囲も小さくなります。

500mでのGSD = 0.000006 × 1,833 ÷ 0.07 = 0.157m
500mでの撮影範囲(横)= 17,000 × 0.157 = 2,671m

ステップ3:コース間隔(500mで重複度30%)

最も条件の厳しい500mで、重複度がちょうど30%になるコース間隔を決めます。

コース間隔 = 撮影範囲(500m) ×(1−0.30)= 2,671 × 0.70 = 1,870m

ステップ4:基準面(0m)での重複度

同じコース間隔(1,870m)を、基準面の撮影範囲(3,400m)にあてはめます。重複度=1−コース間隔÷撮影範囲。

重複度 = 1 − 1,870 ÷ 3,400 = 1 − 0.55 = 0.45 = 45%

選択肢4の45%と一致します。基準面は500mより撮影範囲が広い(3,400m>2,671m)ので、同じコース間隔でも重なりが増え、重複度が大きくなります。

この問題の典型ミス

重複度が最小になる場所を取り違えるのが定番のミスです。等高度撮影では、標高が高い所ほど撮影範囲が狭く重複度が小さい。だから最高標高(500m)で30%になるように設計します。標高0mで30%と考えると、高い所で不足します。

隣接コース方向がどちらの辺か(短辺か長辺か)に注意。短辺が撮影基線(飛行方向)と平行なので、隣接コース方向は長辺17,000画素です。

重複度=1−コース間隔÷撮影範囲。撮影範囲が大きいほど重複度は大きくなる、という向きを取り違えないこと。

まとめ

平成29年 午前 No.17は、比高による重複度です。①最高標高500mの撮影範囲2,671m → ②そこで30%になるコース間隔1,870m → ③基準面の撮影範囲3,400mにあてはめ、1−1,870/3,400=45%(選択肢4)です。「高い所ほど重複度が小さい」を出発点に、コース間隔を橋渡しにするのがコツです。

撮影計画や写真縮尺があいまいな人は、撮影対地高度空中写真の縮尺UAVの撮影計画とあわせて、写真測量の計算をひととおり押さえると得点源になります。

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参考(確認日:2026年7月11日)

  • 国土地理院「平成29年 測量士試験 問題及び解答例」午前 No.17(問題文は要約引用、正解=4・数値は公表資料で確認)
  • 空中写真の重複度(比高による撮影範囲の変化、重複度=1−コース間隔÷撮影範囲)
  • 写真測量の撮影計画(撮影高度・地上画素寸法・重複度)
初心者が学ぶ測量士補 編集部

この記事を書いた人

初心者が学ぶ測量士補 編集部

測量士補・測量士試験の用語・計算・法規を、国土地理院の公式情報と作業規程の準則に照らして整理しています。写真測量の撮影計画は、各年度の問題・解答例とあわせて確認することをおすすめします。

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