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令和2年 午前 No.2は、ITRF(国際地球基準座標系)の穴埋め問題です。ITRFは地心直交座標の一種で、原点・軸の定義と、日本が採用するGRS80楕円体との関係が問われます。
次のa〜cの文は、ITRF(国際地球基準座標系)について述べたものである。ア〜オに入る語句の組合せとして最も適当なものはどれか。
a. ITRFは宇宙測地技術の観測データに基づく地心直交座標系で、原点は地球の重心、X軸を経度0度の子午線と赤道の交点方向、Y軸をアの方向、Z軸を北極の方向に定義する。
b. 日本ではイ楕円体とITRFを採用し、イ楕円体の短軸はITRFのウと一致する。
c. 日本の位置をITRFで表すと、X・Y・Zの値域はエであり、九州から北海道に向かうベクトル(ΔX,ΔY,ΔZ)の符号はオとなる。
選択肢1:ア=東経90度/イ=GRS80/ウ=Z軸/エ=X<0,Y>0,Z>0/オ=(負,負,正) ほか2〜5は語句が異なる組合せ
出典:国土地理院ウェブサイト「測量士・測量士補試験の試験問題及び解答例」(令和2年 測量士試験 午前 No.2)。問題文は要約。正解は公表資料で確認しています。
ITRFの軸はX軸=経度0度(本初子午線)と赤道の交点方向、Y軸=東経90度方向、Z軸=北極方向です。だからア=東経90度。地球の自転軸(楕円体の短軸)は北極を向くので、GRS80楕円体の短軸はITRFのウ=Z軸と一致します。
日本の測地基準系(世界測地系)はGRS80楕円体を採用しています(WGS84ではありません)。よってイ=GRS80。
日本は東経およそ130〜145度・北緯およそ25〜45度。X=N·cosφ·cosλ、Y=N·cosφ·sinλ、Z=N(1−e²)·sinφ に当てはめると、経度135度付近ではcosλ<0でX<0、sinλ>0でY>0、緯度が正なのでZ>0。よってエ=X<0,Y>0,Z>0。
九州から北海道へ向かうと、北へ(緯度↑→Z増→ΔZ>0)・東へ寄りつつ緯度も上がるため、XとYは絶対値が小さくなる向き(X・Yとも負方向へ変化)でオ=(負,負,正)。組合せは選択肢1です。
令和2年 午前 No.2は、ITRFの定義です。Y軸=東経90度、楕円体はGRS80、短軸=Z軸、日本はX<0・Y>0・Z>0で、選択肢1が答えです。ITRFと地心直交座標・測地成果の関係は、用語記事にまとめてあります。
参考(確認日:2026年7月11日)
※ この記事の確認日:2026年7月
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答え=1
ア=東経90度/イ=GRS80/ウ=Z軸/エ=X<0,Y>0,Z>0/オ=(負,負,正)。